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笠井麻衣子:Fundamental Training
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 7月 29日

画像提供:ユカ・コンテンポラリー|Copyright © Maiko Kasai

笠井麻衣子は1983年愛知県生まれ。2007年金沢美術工芸大学美術科油画専攻卒業、2009年金沢美術工芸大学大学院修了。学部在学中より個展、グループ展などで作品を発表し、2008年には若手作家の登竜門といわれる「シェル美術賞2008」で準グランプリを受賞しました。その後も続いて、「アーツ・ チャレンジ2010 新進アーティストの発見inあいち」入選、「アトリエシリーズ第7回西脇市サムホール大賞受賞作家展 vol.2」優秀賞などの評価を得ています。

大胆にもキャンバスの余白をそのまま生かした背景・コンポジションと流れるような筆致で表現された躍動感のある画面が特徴の笠井麻衣子。昨今取り組んでいる「training」と題された一連の作品ではスコップ、拳銃、水が激しく吹き出るホースなどを武器に抱えた少女が、時に生まれたての子牛を従えて何かに立ち向かう姿が鮮烈に描かれています。「世の中の様子や情報を私の中の物語と織り交ぜた」という笠井。画面の中の少女は内面的葛藤あるいは現代社会の様々な事象に対峙する我々に同調しているかのような印象を与えます。作品について、笠井は以下のようにコメントしています。 「日々の生活の中にある様々なモノの成長や変化を見たり感じたりすると、そのドラマティックさと社会的に制御された側面の様子はどんなものだろうと考える(想像してみる)。それらの絶えず繰り返される訓練と物語の流動性が、絵具と筆のかけひきによってどこまで描けるのかを追求したいと思った。そしてそれはあくまで 仮構性に偏った、非現実的なものであることを望んでいる。」

本展では、F150号の「友人を救うための基礎練習」を含む大型作品2枚と、その他新作の小品を数点展示する予定です。ぜひ御期待ください。

※全文提供: ユカ・コンテンポラリー


会期: 2010年8月14日(土)-2010年8月28日(土)

最終更新 2010年 8月 14日
 

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