星きさら（1983年神奈川県生まれ）の絵画による個展。

何事もそのときの自分自身の心のありかた、その頃の季節、その日の天気、薫り、湿度、音、様々な要素がまざって、物事の捉え方、受け取り方が変わっていくような気がします。日々のそうした感覚をひとつずつ摘んでいく中でそれが絵を描くきっかけとなっていきます。

私が絵を描くときには一層フィルターのような、レンズのようなものがあって、それを通してみえた景色をぼんやりと眺めながら絵具をのせていきます。そしてそこからみえてくるものを探り、楽しんでいるように思います。描いている景色はずっと広がって存在しているものの一部であり、今もゆっくりと動いている景色です。

「景色」という言葉が本当にピッタリ来る、星きさらの美しい世界を是非お楽しみ下さい。

※全文提供：　ギャラリー・トリニティ

会期：　2010年6月22日－2010年7月3日