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淺井裕介:ショッピング
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 6月 04日

撮影:狩野哲郎|画像提供:三菱地所アルティアム

マスキングテープや水、石、埃、ロープ、土など身近なものを用いながら、室内外の壁面や床、家具、衣類、道路に描き続けられる終わりのない絵画。絵描き・淺井裕介は、テープとマジックを使って、植物のように増殖する「マスキングプラント」をはじめ、植物、動物、人間など、自身から生まれ出る根源的なモチーフを使いダイナミックに描き続けている。

2009年の福岡アジア美術トリエンナーレや、2008年のDESIGHNING?など、九州・福岡で様々な形で作品を発表してきた淺井だが、大規模な個展は九州初となる。

「ショッピング」と題された本展では、買い物袋や箸袋など、なにげない素材をキャンバスに「日々のドローイングシリーズ」を発表。会場であるアルティアムを有する商業ビル・イムズの店舗から提供された素材が、ショッピングの楽しさを残したまま、新たな命を吹き込まれ、作品として展開される。また、マスキングプラントの新シリーズを制作し、6/12~6/18の6日間(6/15は休館日)を公開制作とする。「人を含む場とのコミュニケーションによって植物の形が変わっていく」と語る淺井。来場者は制作現場に居合わせ、作品に参加し、植物を“観察”し続けることができる。

身近な素材で描かれる作品によって、 無機質な空間や当たり前に見えていた場所が、束縛のない開放された場として変容していく。 それは淺井の制限を持たない芸術表現に対する姿勢が見る者を自由で心地よい世界に導いていくからなのだろう。

淺井裕介 あさい ゆうすけ
1981 東京都生まれ
1999 神奈川県立上矢部高等学校美術陶芸コース卒業

主な個展
2009「ぐらぐらの岩」graf media gm
2008「のびちぢみするつち」Art Center Ongoing
2007 「根っ子のカクレンボ」横浜美術館、「植物のじかん」メディアセブン・「刺繍のワッペン のら美術館計画」とたんギャラリー

主なグループ展、プロジェクトなど
2010 「Small Paintings」ARATANIURANO、「New World」アイランド・「ウォールアート・フェスティバル」ブッダガヤ(インド)
2009 「ジカン ノ ハナ展 - Time Blossoms」黄金町スタジオA,B・「長者町プロジェクト2009」長者町繊維卸会館および周辺空店舗等・「水都大阪2009 水辺の文化座」文化座劇場・「アジア現代美術プロジェクト- City_net Asia 2009」ソウル市立美術館・「福岡アジア美術トリエンナーレ2009」福岡アジア美術館・「別府現代芸術フェスティバル2009/ 混浴温泉世界わくわく混浴アパートメント」・「VOCA2009-現代美術の展望-新しい平面の作家たち」上野の森美術館

壁画制作、ワークショップなど
2009 六本木農園(コミッションワーク)
2008 横浜市新羽駅前の道に180mの白線画制作
2007 代官山はれたら宇宙に豆まいて 壁画制作、曽我部昌司(みかんぐみ)自邸 壁画制作
2006 西田司(ON design)とともに神田山房ビル、階段室 リノベーション・壁画制作

※全文提供: 三菱地所アルティアム


会期: 2010年6月12日-2010年7月11日

最終更新 2010年 6月 12日
 

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