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村尾成律:怪物は灰色世界で産声をあげる
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 31日

《レクイエム》2010年
Acrylic and oil on canvas|162×130.3 cm
画像提供:Gallery Q|© Masanori Murao

村尾成律のミステリアスでどこかユーモアのある絵画は海外でも注目を集め、ドイツ、オランダなどでも個展を成功させるなど今後の活躍が期待されている作家です。

私的なストーリーで描かれる灰色世界のシリーズは、非日常の世界がリアリティーとなって見るものの背後にイメージを釘付けにします。色の無い灰色の世界は現代社会を象徴するかの様な色彩ですが、心奥に潜む怪物を作品を通し敢えて暴きだす事により、誰もが持つ心の虚無感に光を与えていくかの様です。

 

東京での発表は5年ぶりとなる本展では、新作およそ9点とドローイングを展示いたします。

作家コメント「怪物は灰色世界で産声をあげる」
音も無く 色も無い はてしなく続く灰色の世界
虚無とも言えるこの世界に蠢く肉塊
生きているのか それともすでに亡者なのか
それでも必死に蠢いている
人はそれを怪物と呼んだ
怪物はヴェールを被る
お前は牙をむくのか
内に向けてか それとも外に向けて
怪物は怯える
身体を小刻みに震わせ
音の無い叫び声をあげる
怪物は囚われる
記憶の深奥にいる
もう一人の怪物に
怪物は息をした
生きている 確かに生きている
命が色を放ち 輝きを増す
その光に照らし出されたもの
そこに色はあるか
お前に色はあるか
蠢け 蠢け
必死に蠢け 
必死に蠢け

作家略歴
1974  東京都生まれ
2000  東京造形大学造形学部美術学科美術専攻 I類(絵画) 卒業
2002  東京芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画研究分野 修了

個展
2001  ギャラリーQ、東京
2002  「yourself is myself」ギャラリーQ、東京
2003  「My territory」( 新世代への視点2003 テン・エレメンツ) ギャラリーQ、東京
2005  「ピッサンリ」ギャラリーQ 、東京
2007  「Tokyo meets Berlin」FINEARTS CON.TRA、ベルリン、ドイツ・Galerie Judy Straten、アイントフォーフェン、オランダ・「 Out Of Tokio」galerie Thomas hühsam、オッフェンバッハ、ドイツ
2010  「怪物は灰色世界で産声をあげる」ギャラリーQ、東京

グループ展歴多数。

※全文提供: Gallery Q


会期: 2010年6月21日-2010年7月3日

最終更新 2010年 6月 21日
 

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