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マストワン:妖怪
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 19日

画像提供:ナンヅカ・アンダーグラウンド

MUSTONEは、1976年徳島生まれ、多摩美術大学立体デザイン学科を卒業。以後「カングロウインザダーク」や「ネコマン」といったオリジナルコミックを発表する傍ら、ストリートにおける表現活動にて、その創作基盤を築き上げてきたアーティストです。また、デジタルとアナログを融合させた唯一無二のライブペインティング(愛地球博覧会他)を行うなど様々な活動を続けてきました。

1年ぶりとなる今回の個展では、過去5年間の主要なメディウムであったオイルチョークや、昨年の展覧会の際に新たに発表したシリコン樹脂から離れ、キャンバスにスプレーで描き上げた平面作品のシリーズを発表します。こうした変化は、飽くなき進化を求めるMUSTONEの旺盛なチャレンジ精神の自然な成果であり、繰り返しと定着が基本のアーティスト像に真っ向から立ち向かおうとする強い精神の表れでもあります。

特に、今回の新作において、特筆すべき点は、MUSTONEがストリート出身という自身のキャリアに立ち返り、ストリートシーンにおけるアカデミズムとも言うべきスプレーによって新たな表現の開拓に挑戦している点です。この結果生まれた新作の数々は、昨年発表されたシリコン樹脂の手法で身に付けた点描的手法を新たに取り入れると同時に、スプレーというメディウムの特徴であるドリップが駆使されており、進化のプロセスと実験の成果が遺憾なく伺える秀作となっています。

今回の新作のシリーズは、MUSTONEが覗き見たパラレルワールドに生きるモノたちの形象で、「妖怪の肖像画」として描かれた作品です。これらの肖像は、MUSTONE自身の特別な出会いと体験が基になっています。

2会場にて開催される本展の第一弾「妖怪展Ⅰ」は、アートの未知なる可能性を模索するべく、よりインディペンデント性の高いプロジェクトを実践する場として新たに新設したNANZUKA AGENDA(渋谷)のオープニング企画展として準備された特別展です。その後、全作品を入れ替え、NANZUKA UNDERGROUND(白金)にて同シリーズの第二弾「妖怪展Ⅱ」を行います。

※全文提供: ナンヅカ・アンダーグラウンド


会期: 2010年6月12日-2010年6月26日

最終更新 2010年 6月 12日
 

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