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不在に忍び寄る -イランと向かい合って-
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 18日

マティルダ・アスリザディ《Village 3》2008年
Lightjet print|90 x152 cm
画像提供:東京画廊+BTAP|Copyright © Matilda Aslizadeh

イラン人アーティストによるグループ展としては日本初の試みとなる本展では、ドローイング、写真、ビデオ、版画、インスタレーションなど30 点以上の作品を通して、現代社会において「イランに対する新しい見解を再構成する際の、イメージが持つ役割を検証」します。

出展アーティストは世代も活動拠点も様々ですが、現代イランが持つ歴史的かつ詩的なものを想像力に満ちた表現を通じて明らかにしています。各作家の手法は様々で、主題もイスラムの伝統を示唆するようなポートレイトやカリグラフィから、イラン市民にのしかかっている政治的圧迫に対抗しているものまで多岐に渡ります。

8 人のアーティストが創り出している多様な作品を包括的に読み解くことで、イランという特定の場所が持つ独特な出来事や問題意識を開示するだけでなく、そんなイランの今を通して、私たちが当たり前と思いがちな「自由」というものについて改めて考え、また「自由」はどう守っていくべきなのかといった人類に共通する問題と向き合うことができるでしょう。同時に、私たちが当たり前と思っているものごとがどういう歴史や概念によって支えられているのか、果たしてそれは妥当であるのかといったことへの問いかけも試みています。

展覧会初日には、本展キュレーターであるシャヒーン・メラリ氏および東京在住のアーティスト、サラ・ドラタバディを囲んでのオープニング・レセプションを開催いたします。またレセプションに先立ち、同日18 時からは、美術評論家の中原佑介氏をゲストに迎え、メラリ氏とのトークショーを行います。

母国イランと向き合い、情熱的に作品を発表し続けるイラン人アーティストたちが見つめる世界観を、是非この機会にご高覧ください。

キュレーター: Shaheen Merali/シャヒーン・メラリ
出品作家: Reza Abedini/レザ・アベディニ, Matilda Aslizadeh/マティルダ・アスリザディ, Bahar Behbahani/バハール・ベバーニ, Ramesch Daha/ラメシュ・ダハSarah Dolatabadi/サラ・ドラタバディ, Ghazel/ガゼル, Raha Rastifard/ラハ・ラスティファード, Newsha Tavakolia/ヌーシャ・タヴァコリアン

※全文提供: 東京画廊+BTAP


会期: 2010年5月19日-2010年6月12日

最終更新 2010年 5月 19日
 

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