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市川裕司:新世代への視点2009
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 8月 01日

市川が今回発表する≪amorphous≫(方解末・ジェッソ・樹脂膠・アクリル板・典具帖紙・墨・鉄、4016×4016mm[平面時]、2009年)は、透明のアクリル板を組み合わせ支持体にし、その両面を岩絵具で描き、アクリル内部にも和紙を貼り合わせるという重層的な作りをしている。スクエアの平面だが部分的に折り曲げることが可能で、展示の際は立体作品のように自立する構造になっていることも大きな特徴である(ただし今回の作品は一部ギャラリーの構造に重心を預けている)。筆の運びは水の動きを思わせる有機的なもので、限定されたかたちの中で蠢く生命の表象を見る思いがする。

最終更新 2010年 6月 27日
 

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