漆原夏樹は東京芸術大学大学院美術研究科日本画専攻を修了後、制作活動を続けている作家です。日本人の美意識に組み込まれている装飾性、遊び、見立ての感覚を駆使し、仏教絵画や琳派に影響を受けたその作品は、しっかりとした技術により現代の作品として発展させることを試みています。 今回は、大作から小品まで約10点を発表いたします。線の集積からなる独特な作品は、妖しい魅力を持ち私たちを魅了します。

「私が感知した現実世界の事象を一つの物語を持った世界に置き換え、そこに視覚としての快楽と蠱惑的な謎を沈みこませたい。」
漆原夏樹