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桑原正彦:とても甘い菓子
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 2月 18日

画像提供:小山登美夫ギャラリー copy right(c) Masahiko KUWAHARA

桑原正彦の絵画作品は、現代社会に生きる私たちが普段見過ごしている世界の奇妙さを、軽妙にすくいとってみせます。都市部の淀んだ水辺に生息する奇妙な動物、体の半分がハムになってしまった畸形の豚のような生物、その他名前すらつくことのない無数のキャラクター、或はチラシや雑誌広告に毎日のように掲載される、無名の女性モデルたち・・・これらは、全てのイメージが消費されていくこの世界において、いわば最も安価な場所にいるからこそ、悲哀を帯びた聖なる美しさを秘めています。現代の都市生活者が抱える空疎な孤独感が、時にユーモラスなモチーフでやわらかな色彩とともに描かれることによって、ある種の救済としてはたらいているかのようです。 展覧会について
本展では、2008年から2009年の新作ペインティングを展示いたします。モデルの女の子やその部屋でこっそり一緒に暮らしているような動物たちなどが、淡い色彩で描かれた空間の中にひっそりと息づいています。 作家プロフィール
桑原正彦は1959年東京都生まれ。小山登美夫ギャラリーでは、99年『眺め』、01年『暮らしと膿』、05年『土地開発』、07年『夏の終わりに』、また小山登美夫ギャラリー京都でのこけら落としの展覧会『窓』(08年)に続いて6度目の個展となります。 その他の主な展覧会に『TOKYO POP』(96年、平塚市美術館、神奈川)、『The Japanese Experience - Inevitable』(02年Ursula Blickle Stiftung財団、クライヒタール、ドイツから、04年ザルツブルグ近代美術館、オーストリアへ巡回)、『POPjack: Warhol to Murakami』(02年、デンバー現代美術館、コロラド)、『リボンの騎士の秘密の森』(04年、M.Y. Art Prospects<太郎知恵蔵キュレーション>、ニューヨーク)、『ポートレート・セッション』(07年、広島市現代美術館/ナディッフ、東京)などがあります。 ※全文提供: 小山登美夫ギャラリー

最終更新 2010年 2月 20日
 

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