作家の制作コンセプトは「すべての人々に共通する無意識の層を平面に表すこと」で、初めにイメージありきではなく、自らの手を使いながらも思考を排除した制作を続けています。したがって作者自身にも何を描くかは描き終わるまでわからないのですが、毎回描き上がった作品全体に名前を与えて展覧会のタイトルとしています。 今回のタイトルは「シリアスの水辺に　砂糖菓子をどうぞ」。ふと我に返ると必要以上にシリアスの湖にどっぷり浸かった自分がいて、そんなに深刻になることもないのに、ついついそうなってしまう自分に、そしてあなたに捧げたい砂糖菓子。砂糖菓子のように甘く、繊細で壊れそうな緊張感と、頬の弛緩を生むユーモアの要素が共存する空間を是非お楽しみ下さい。 今回は、今まで平行して制作を行ってきたドローイングを多数と、大型のペインティング作品を数点展示いたします。また、会期中作家によるライブペインティングも実施致します。こちらも是非お楽しみに。 ※全文提供：　ギャラリー・トリニティ