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荻野僚介:スティル・ライフ
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 2月 05日

《w671 x h755 x d30》2006年|75.5 x 67.1 cm|アクリル、キャンバス|画像提供:メグミオギタギャラリー copy right(c) Ryosuke OGINO

Showcase / MEGUMI OGITA GALLERY にて荻野僚介”still life”展を開催します。荻野僚介は1970年に埼玉に生まれ、明治大学政経学部卒業後に絵画による表現活動を開始しました。 ここ十数年の間、平面絵画は新しいメディア表現が主流となる中で古いと批評されてきました。その後に復権したものの、アニメやマンガの影響を受けた具象絵画やイラスト的な要素の強い作品ほど注目を浴びることはありませんでした。しかし荻野は自らの内から発する制作姿勢を崩すことなく、平面作品を作り続けました。1999年のTIME&STYLE GALLERYや2000年の東京オペラシティアートギャラリーにおける展示では、計算しつくされたバランスの良い色彩と、具体的ではないが何かの形を連想させずにはおかない形体を美しく描いた作品が見る者に強い衝撃を与えました。 荻野の描く作品は物の形体をつきつめた純度の高い静物画と言えるでしょう。画面だけでなく、そこにある物としての佇まいを備えた作品は、その存在自体が静物のようです。荻野の作品に対する姿勢は変わる事なく、その制作技術はより高いレベルへと磨かれました。筆の痕跡を排除したサーフェイスからは、むしろ完璧に人の手によって仕上げられた職人の仕事のようなぬくもりすら感じられます。この日本人的なこだわりは、現代日本絵画の一方向を示すようです。 今展では荻野僚介のデビューからの集大成として、厳選した作品を展示いたします。徹底的に純度をつきつめた静物画の世界を、Showcaseの緊密な空間でどうぞお楽しみください。 ※全文提供: メグミオギタギャラリー

最終更新 2010年 2月 12日
 

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