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銅金裕司
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 1月 12日

《6本目のゆび》 画像提供:art space kimura ASK?

6本目のゆびを感じることは、たとえば、ヴァーチャルな世界であなたの手におかれた石の重さを実感するとき、アムロが傷ついたガンダムの体勢を立て直すときのぎこちなさ、あるいは、女性が男性のペニスを思い、男性が女性の受胎を想起する。6本目のゆびは、みどりのゆび、ほどの喩えでしかないが、接ぎ木という手法を我々の身体に適用してみて、そう、サクラの木がモモの木に接ぎ木されたときの疼痛感を空想することである。
(銅金裕司)

銅金裕司 DOGANE Yuji
神戸市生まれ。海洋学を修めた後、園芸に転向し千葉大学大学院博士課程修了。その後、学術的な新しい試みに挑戦しつつ、メディアアートで美術館、ギャラリーなどで作品展示、ワークショップ多数。学術博士 Ph.D(植物生理学、園芸学)、工学修士(海洋学)。現在、京都造形芸術大学 空間演出デザイン学科教授

※全文提供: art space kimura ASK?


会期: 2010年1月12日-2010年1月23日

最終更新 2010年 1月 12日
 

編集部ノート    執筆:小金沢智


六本目の指?銅金は私たちに、手の指が通常に加えてもう一本あったらどうかと想像させる。 仕掛けは難しくない。机の上に手を載せる。机には「六本目の指」のサンプルが沢山置かれており、そのうちから自分の手の色やサイズにあった指を一本選ぶ(この時点で中々グロテスクである)。人差し指と中指の間にそれを一本「接ぎ木」する。指を除いた手の大部分を布で覆う。この時点で視覚的には、指が六本あるように見える。肝心なのはここからだ。その様子はビデオで撮影され、同時に壁面に投射される。私の指が六本映し出される。ここで私はスタッフの方に促される。映像を見ながら、自分の指であると想像してください、と。私は想像する。しばらくして、スタッフの方が本物の指に次いで、六本目の指を突つく。すると…。その感触はギャラリーで確かめて欲しい。


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