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ルノワール-伝統と革新
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 12月 25日

《レースの帽子の少女》1891年 ポーラ美術館(ポーラ・コレクション)

フランスの小説家オクターヴ・ミルボーは、1913年に刊行されたルノワールの画集の序文で、「ルノワールの人生と作品は幸福というものを教えてくれる」と書いています。この言葉は「幸福の画家」という称号をながくルノワールに与え、彼は女性と裸婦の芸術家として親しまれてきました。しかし、ルノワールはその初期から装飾芸術に強い関心を示し、各地を旅して風景画も多く制作しています。そこで『ルノワール-伝統と革新』展では、ルノワール芸術の魅力を4つの章(ルノワールへの旅、身体表現、花と装飾画、ファッションとロココの伝統)にわけ、印象派という前衛から出発したルノワールが、肖像画家としての成功に甘んじることなく、絵画の伝統と近代主義の革新の間で、絶えず模索をつづけた姿をご覧いただきます。

ボストン美術館の《ブージヴァルのダンス》やE.G.ビューレー・コレクションの《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》[※大阪展のみ出品]などの代表作をはじめ、初公開作品を含む約80点からなる本展は、国内有数の印象派コレクションで知られるポーラ美術館の特別協力のもと、美術史の新しい視点からルノワールの絵画の魅力を探り、また本展を機に行われた光学調査により、画家ルノワールの技法の最新の知見をご紹介いたします。

※全文提供: 株式会社ウインダム

最終更新 2010年 1月 20日
 

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