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田根剛:sur-impression
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 12月 10日

≪Tears Wall≫(コンセプチュアル・ドローイング)2009年 高透過ガラス、水、鉄、ポンプ|220 x 180 x 10 cm (approx) Courtesy of DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS

田根剛は、1979年東京都生まれ、パリを拠点に活動する建築家です。2000-01年、北海道東海大学芸術工学部建築学科在学中に、HDK、シャルマス工科大学へ留学(スウェーデン)、2002年に北海道東海大学芸術工学部建築学科を卒業、同年にデンマーク王立アカデミーへデンマーク客員研究員として留学後に、 ヘニング・ラーセン・アーキテクツ(コペンハーゲン 2003-04年)アジェイ・アソシエーツ(ロンドン)勤務を経て、2006年にイタリア出身のダン・ドレルとレバノン出身のリナ・ゴットメとともにDORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTSをパリに設立しました。 主な受賞歴として、2006年エストニア国立博物館国際コンペティション最優秀賞(2013年完成予定)、 2007-08年 フランス文化庁新進建築家賞、2008年ミラノ建築家協会賞などがあり、イギリスの雑誌 "ICON MAGAZINE" (issue 058)では、"THE 20 ESSENTIAL YOUNG ARCHITECTS"、ドイツの雑誌 "Designbuild" では“10 for 2010”等に選ばれ、欧州を中心に目ざましい評価を得ています。 田根剛は、「場所の記憶」、その特有性を主題として、記憶や歴史の文脈を読み込んだ上で、そこにしかない建築を作るという信念に基づいて設計を行っています。エストニア国立博物館の設計プロジェクトもこの概念に基づき、近年、旧ソ連からの完全な独立を果たしたエストニアの国のシンボルとなる国立博物館設計の国際コンペティションおいて、 DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS は旧ソ連空軍の荒廃した滑走路の跡地に着目し、滑走路とひとつながりになる博物館を提案しました。占領という負の歴史を現在の文化につなぐその斬新な提案は、エストニア国内で大きな物議と反響を呼び起こしながらも、最優秀賞を受賞し国際的な評価を得ました。 また、他分野とのコラボレーションとして、金森穣率いるダンスカンパニー、Noism の3公演(「SHIKAKU」2004年、「PLAY 2 PLAY-干渉する次元」2007年、「ZONE~陽炎 稲妻 水の月」2009年)の空間演出を 担当。またファッションブランド minä perhonen の2007年春夏ファッションショー(パリ、2006年)、オランダのテキスタイル・ミュージアムで開催された同ブランドの展覧会の会場設計(ティルブルグ、オランダ、2009年)を手掛けました。また、Frieze Art Fair (ロンドン、タカ・イシイギャラリー、2008年)にて開催された、戦後日本の前衛芸術集団「実験工房」(1950−1957年)と日本の現代美術作家の関連を考察する企画展に参加し、各国で大きな反響を呼びました。現在は、フランス、オランダ、レバノン、チュニジアで様々なプロジェクトが進行しています。 本展におきましては、タカ・イシイギャラリーのエキシビション・スペースにて、“記憶”を主題に立体作品2点によるインスタレーションを発表致します。 日本で初めての個展となる田根剛の作品を、この機会に、是非ご高覧くださいませ。 ※全文提供: タカ・イシイギャラリー

最終更新 2010年 1月 16日
 

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