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吉田翔:INSPHERE ~つつみ込まれるように~
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 12月 09日

≪桜≫h90.9*w116.7*3.5cm|絵絹、松煙墨、白鷺胡粉 画像提供:イムラアートギャラリー copy right(c) Syoh YOSHIDA

≪光の街≫各h80.3*w60*3.5cm|素材:絵絹、松煙墨、白鷺胡粉 画像提供:イムラアートギャラリー copy right(c) Syoh Yoshida

道端に咲く花や光と戯れる夜の街・・・日常の何気ない風景を絹に墨と胡粉という日本画の素材で描き続ける吉田翔。日本画出身の作家と聞いて一瞬驚くのは、その作品がマチエールを感じさせず、まるでコントラストの強いモノクロ写真と見間違うからではないだろうか。しかし作品に近づいてみると、吸い込まれそうな漆黒が実は松煙墨、発光しているように眩しい白が白鷺胡粉によって描かれている、正に絵画なのだということを確認する。作品はあくまでシンプルでストイック。展示空間の中で静かに呼吸しているように感じる作品たちは、「主張し過ぎていない、品のある絵。ただそこに佇んでいるような感じの絵が描きたい。」「一枚の絵を見るというよりは、俯瞰して空間の中にどうあるか」を考えながら制作する作家の言葉そのままと言えるだろう。 大学院在学中から国内外の個展、グループ展で作品を発表。「京都府美術工芸新鋭選抜展 2007」で最年少入選、「第11回岡本太郎現代芸術大賞展」入選(2008) 。株式会社川島織物セルコンのコミッションワーク「KAWASHIMA YUKATA COLLECTION 2006」での浴衣図案制作など着実に実績を重ねている。また、東京での個展の際、海外のコーディネーターの目にとまり、昨年は香港での個展が実現した(「Distant Promise - 遠い約束 -」Harbour City )。企業ホームページ作成やDM、カタログデザインなど、絵画の分野に留まらず幅広く活動している期待の作家。2008年大阪成蹊大学芸術学部美術工芸学科絵画表現領域日本画工房研究課程修了、現在は大阪成蹊大学芸術学部美術学科非常勤講師を務める。 当ギャラリーでは2回目の個展となる本展では「光と影/白と黒」をテーマに、今までとは視点を変えた夜の街の景色を中心に新作を含め約15点を展示予定。 ※全文提供: イムラアートギャラリー

最終更新 2009年 12月 05日
 

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