| EN |

木戸涼子:春のまなざし
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 11月 16日

≪hanatobi≫ 25.7 x 36.4 cm|油彩、キャンバス|画像提供:キドプレス copy right(c) Ryoko KIDO

1984年に武蔵野美術大学大学院を修了後、1986年にNY大学に留学。以降N.Y.に滞在。94年に帰国後、プリンターの木戸 均と東京に版画工房を立ち上げ、アーティストの視点から工房に関わる多くの作家をサポートし続ける傍ら、自ら制作発表を続け、これまで数々の展覧会を開催しています。 木戸涼子は主にテンペラと油彩を素材とし、絵の具のも持つ発色の美しさやマチエールの微妙なニュアンスを大切に描きます。瑞々しい色彩に彩られた世界には、柔らかな花々、軽やかな風、そして温かな笑顔などが多く登場し、人物は体を抜け出た魂のように、天や地を自由に行き交っていたりします。しかし彼女の作品には、まるで夢の一場面に遭遇したかのような既視感や、そこはかと無い安心感が不思議と漂っています。それは、作家の視点がどこにでもあるようなさりげない日常の中に向けられているからではないでしょうか。そこには多くの人が忘れがちな、たくさんの尊いものが潜在します。 彼女は豊かな感性によって、その一つ一つを見つめ直し、愛情を込めて丁寧に描き出していきます。その断片の集積が作品となり、観る人の心に、心地のよい音色となって響くのでしょう。木戸はそれが、誰にでも共通する「慈しみ」なのではないのか、と語っています。 今回の展覧会では、八ヶ岳山麓の澄んだ空気のもとに作られた小淵沢アートビレッジ内のアトリエにて、これまでに描かれた作品を一堂に会して展示しております。清々しい自然と調和した木戸涼子の作品の魅力を、存分にご堪能いただけます。 木戸 涼子 / Ryoko Kido
1980   大学版画展 買い上げ賞
1981   二人展 横山画廊
1981   神奈川県女流画家協会展議長賞
1981   武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業 優秀賞  日本版画協会
1982   神奈川県女流画家協会展知事賞
1984   同大学大学院修了
1984   日本版画協会 グループ展 Gアートギャラリー
1985   グループ展 Gアートギャラリー
1986   ニューヨーク大学留学
1994   帰国
2002   上野の森美術館大賞展
2003   個展 小野画廊企画展
2004   小品展 小野画廊
2006   個展 なびす画廊
2008   個展 ギャラリー•フェイス トゥ フェイス(吉祥寺)
2009   個展 なびす画廊 ※全文提供: キドプレス

最終更新 2009年 12月 04日
 

関連情報


| EN |