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黒須信雄|蛇菩陀羅
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2020年 12月 10日

黒須信雄 蛇菩陀羅 No.8 ”acrylic on canvas 410×318mm(F6号)2020年

絵画、版画、ドローイング等による新作展

絵画は存在論的遡行意志に拠る存在形式転換としての顕現である。その意味で、画家に於て絵画は〈死〉に近しい。〈死〉は〈存在しない〉。絵画も〈存在しない〉。絵画が〈存在する〉とは〈存在しない〉に於てのみである。一方で、存在的現象としての絵画は現に存在する。従って、絵画を認知するには形象を必要とするが、表現ならざる顕現としてのそれは、〈虚―虚〉対峙の彼岸に〈出現即消滅〉として望見されるに過ぎない。それを現実裡に留めるのは〈根源形象〉の残影である。
無論、根源に於て未だ形象は無い。ならば、それ自體が例えば地平線の如く決して到達し得ないものであって、到達し得ぬ地平線への歩み、その不可能的働きかけこそが〈根源形象〉の実質とも云えよう。
〈根源形象〉とは夢見られることのない夢見である。
2020年11月9日 記

http://gallerysatoru.com/2020_nobuokurosu.html

全文提供:Gallery惺SATORU


会期:2020年12月5日(土) 〜 2020年12月20日(日)
時間:12:00-19:00 最終日17:00迄
休日:月曜日、火曜日
会場:Gallery惺SATORU

最終更新 2020年 12月 05日
 

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