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アヌ・トゥオミネン:レクリエーション
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 10月 28日

画像提供:Art-U room

「花柄模様のハンカチに、小さな青い水平線のステッチを縫おう。垂直に緑のステッチを縫おう。春の訪れと草々。金色の糸で、青い湖の上に太陽の光線を縫おう。」
(アヌ・トゥオミネン「Thinkables」より)

アヌ・トゥオミネンは、台所用品や文具など身近な道具や素材を取り上げ、これらに編む、切る、並べるといったシンプルな手法で加工を施すことにより作品作りを行なっています。ビーズのように短く削った鉛筆を連ねてネックレスとしたり、使い古された手袋を互いに縫い合わせて器や小動物に変身させたりと、手芸的な要素を多分に含む彼女の作品には、コンセプチュアルな発想を起点としながらも、どこか温もりが感じられ、しばしば思わず吹き出さずにはいられないようなユーモアが隠されています。物それぞれがもつ形態や機能、素材の性質や色合いなどを仔細に観察分析し、新たな解釈を与えて、元のままでありながら「別のもの」として再生するトゥオミネンの作品は、まるで連想ゲームのように観る者にも限りないイマジネーションの連鎖を呼び起こすのです。 多くの反響を呼んだ2006 年の「キッチン」、昨年の「森の住人」に引き続き開催する今回の個展「レクリエーション」では、過去の作品より最新作まで多岐にわたるアヌ・トゥオミネンのクリエーションを包括的に紹介します。古びたために打ち捨てられたモノ、蚤の市で集められたモノ、そうしたモノたちに優しく注意深いまなざしを向け、観る者の心に驚きや歓びをもたらすアート作品として再生させるトゥオミネン流の錬金術をお楽しみ下さい。 ※全文提供: Art-U room

最終更新 2009年 10月 30日
 

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