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東信:hand vase
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 10月 28日

画像提供:AMKK|Copyright © Makoto AZUMA

昨年AMPGにて展示された本作品が、波佐見焼の一輪挿し花器として登場する。

「hand vaseとは」
作家である東は花屋として日々花と向き合い創作する中で、最も花が輝いて見える場所として人間の手をあげている。自然に存在する花々が人の営みの中で必要とされているとき、切り取られた花や植物は何かしらのメッセージを持って人間の掌の中に迎え入れられ、そこからはじめて意味を持つ。hand vaseはその感情をダイレクトに表現する究極の形ではなかろうか。単なる「形」ではなく身体的でメッセージ性のあるその「手」の中で花は存在感を増し、強烈な美を放って観る者の心に迫るのである。

今回の展示で東は、現代社会の自己愛に対する怒りを表現する。中指を立てたhand vaseに、欧米ではナルシスと呼ばれナルシシズムの語源となった水仙(学名:Narcissus)を活けることで自己主義に抵抗のメッセージを発信している。

※全文提供: AMKK

最終更新 2009年 10月 30日
 

編集部ノート    執筆:小金沢智


かつてAMPGで発表した《hand vase》が波佐見焼の一輪挿しとして生まれ変わった。東信初の花器の発表である。様々なポージングだった手はある一つのかたちに落ち着き、白い手袋をはめられていた手は純白の焼き物と化す。 ただそれでも変わらないのは、その手が常に花とともにあるということだ。花が挿されることで完成する花器のために、私は花を手に入れたい。


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