展覧会
|
執筆: カロンズネット編集
|
公開日: 2009年 10月 28日 |
良知の問題意識は作品としての写真作品、被写体それ自体ではなくむしろ、作品をとりまく展示環境やそれらの構造自体、そこでなされる鑑賞体験にむけられている。
今回良知は、ギャラリーのホワイトキューブ内にフローリング床と白壁2面からなる、約1m四方ほどの展示空間をつくりだす。まるでどこかの部屋の角を切り取ってきたかのような装置の中で展示されるのは壁に展示された写真と写真の間に存在する空間を被写体とした作品だ。
壁とそこに展示された作品とを「地」と「図」の関係で捉えるならば通常は人の意識が向けられることのない「地」の部分にあえて焦点をあてられたのがこの<between>シリーズである。
また、本展覧会にてあらたに発表される<frames>シリーズでは作品と「額」との関係性の構造に焦点があてられる。
こういった「壁」や「額」など、ふだんは目の前から隠されている構造自体をむきだしにし、目の前に提示することで人々が視覚によって認識している空間意識を一から定義しなおそうというのが良知の試みだ。
立体インスタレーション1点と、写真作品10点で展示構成の予定。
※全文提供: TARO NASU
|
最終更新 2009年 10月 30日 |