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PLAYGROUND
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2019年 5月 23日

DM使用画像

Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2014年より公募展『Gallery PARC Art Competition』を毎年開催し、例年7月に採択プランによる展覧会を実施しています。また、2018年より公募展開催前にあたる6月に、これまでの公募展採択アーティストより1名を選抜して個展(2018年は、2014年の採択アーティスト・むらたちひろ「internal works / 境界の渉り」展)を開催するフレームを設置し、PARCでの公募展をきっかけとして、それぞれのアーティストの「今」の活動や展開を眼差す機会としています。

本年も7月5日(金)より2名・1組による3つの展覧会を連続開催いたしますが、それに先立つ2019年6月14日(金)から6月30日(日)まで、2015年の採択アーティストである明楽和記による個展「PLAYGROUND」を開催いたします。

明楽和記(あきら・かずき/1988年・和歌山生まれ)は、2011年に成安造形大学 構想表現クラスを卒業、2012年に同大学今井祝雄研究室を修了後、精力的に個展を開催する一方、「ART COURT FRONTIER#12」(ART COURT GALLERY・大阪 / 2014年)や「六甲ミーツ・アート2016」(六甲山・兵庫 / 2016年)、「KAVCアートジャック」(神戸アートビレッジセンター・兵庫 / 2018)などのグループ展などでの発表にも積極的に取り組んでいます。

『私は色を置くこと、与えることで作品を成立させています。』とする明楽は、絵画を「ある場に色が置かれている状態」と解釈しています。この「ある場」とはいわば支持体として、キャンバスや壁、窓や地面などを含み、「色を置く」は絵の具や塗料によるものだけでなく、私たちの目に馴染んだ既製品(付箋、風船や電球、ビー玉やスーパーボールなど)などをも含みます。塗装されて壁にかけられた時計、床にドリッピングされた大量のビー玉、部屋を跳ね回りながら空間にストロークを描くスーパーボール、ギャラリー空間を強引に白色で塗り込めることでつくられた無の象徴(ホワイトキューブ)。これらは「絵画」を解釈・分解した上で、そこから色(要素)を抽出・選択し、支持体(場)を見定め、(再)配置する行為であり、これは明楽にとっての絵画制作と捉えることができます。

要素・場・意味を観察し、そこにある認識や意味を軽妙にズラす、あるいは異なる規則によって並び替え、置き換えることで作品を成立させる明楽は、本展「PLAYGROUND」において、PARCを「公園」と置き替え、展示空間と公園や道などとの差を排除してみることで、『作品』の在り方や成立条件を考察するものです。また、本展ではその思考を絵画だけでなく彫刻へと広げ、それぞれの境界や関係性へと眼差しを向けます。

http://www.galleryparc.com

全文提供:Gallery PARC


会期:2019年6月14日(金) 〜 2019年6月30日(日)
時間:11:00~19:00(金曜日20:00まで)
休日:月曜日
会場:Gallery PARC

最終更新 2019年 6月 14日
 

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