西田の作品は夢や風景、物語が混然と溶け合い、「ここではないどこか」という異次元の気配、そして夢の中に体験するおぼろげな、しかし確かな臨場感と空気に充ちています。 “夢”について、「何にも属さず時間や温度という概念もない、全てから独立している物語であり、それは強力なイメージと高度な気ままさのある魅力的なものとして、自分自身の中に奇妙な距離感で常にあります。」と語っています。 今回は「たった少しの些細な変化で世界が一変すること、ある一瞬に起こる全て」がテーマです。その変化はダイナミックであったり、ゆるやかであったり、そうして変わっていった先にはどんなものが見えてくるのか。 紙に水彩絵具やインクのにじみとぼかしで描いたドローイング作品と、油彩による新作を展示いたします。

【作家コメント】
物語や夢の刹那的な部分に憧れがあり、それをベースに制作しています。
横長の形状は映画のスクリーンの意識からきています。
現実と非現実をまたいでいるような作品を描きたいと思っています。

【プロフィール】
1984年　福岡県生まれ
2006年　女子美術大学短期大学部造形学科美術コース絵画　卒業
2008年　女子美術大学芸術学部絵画学科洋画専攻　卒業 ＜個展＞
2007年　ギャラリー銀座フォレスト・ミニ（銀座）
2008年　ギャラリー58（銀座）
2009年　リムアート・本館（恵比寿）

※全文提供：　ギャラリー58