展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2018年 5月 26日 |
※略歴 〔作家プロフィール〕 1980年 山形県蔵王温泉生まれ。広大な自然に囲まれ、幼い頃から絵を描き始める。 2004年 多摩美術大学、絵画科、油画専攻卒。 3年次より抽象画のクラスに入り、さまざまな画材や技法を用いての絵画作品の創作に明け暮れる。現在のスタイルの一つの「はんだごて」を用いての絵画はこの時期より描き始めている。 グループ展 2013年 多摩美術大学校友会ニューヨーククラブ 天理ギャラリー 個展 2017年 アトリエカノン その他 卒業後は、後進の世代や児童への絵画指導。そして舞台の絵にかかわり、表現力や、技術を磨き現在に至る。 舞台の壁面すべてに絵を描く、64枚の劇中絵画、ひかる燕の絵、画家役の主人公が描いた絵など、たくさんの作品でどれもが賞賛を得ている。2013年、ニューヨークで行われたMidtown International Theater Festival Awardsにおいて、優秀美術賞にノミネート。舞台美術の部門においての、絵画作品のノミネートという快挙を成し遂げる。
※作品・制作コンセプト 私は、幼い頃から絵に救われてきました。感情を表現する手段が絵でした。自分の心の中にある闇に苦しみ、もがきながら描くことで自我を保ってきました。私の実家は旅館でしたが、二度の水害と火災によって、三度家を失いました。忘れたくても忘れられない記憶が残っていますが、それでも家族で力を合わせて前を向いて歩いてきました。だから、家族の想い、とくに両親への想いは私の絵に大きく反映されています。 絵で何ができるのか、観た人の心に何を残せるのかということをいつも考えています。今回、新しい試みをしました。 今まで見えないものを伝えたくて抽象画を描いてきましたが、溶けて形をなくした魂が、また絵の中で生まれてほしいという想いから、生き物たちを描きました。 今回の作品のコンセプトは、沈黙と微笑みです。 ※技法・作品展示・出品作品について 大作を含め、小さい作品からF3~6号の中くらいの作品を合わせた約13点の作品を展示予定。 アクリル、油彩を併用し、何層にも重ねた上から、半田ごてを使って溶かし、刻み込むように描いています。 多摩美術大学の頃から過去の記憶と対話するために半田ごてを使って抽象画を描いてきました。 20代までは、闇の部分を描くことが多かったですが、現在は、出会いが私を変え、光を描きたいと思うようになりました。これまでに積み重ねられた過去の記憶を掘り起こしながらキャンバスに絵を溶かし刻むことで、一生消えないであろう記憶の中に光を見出したいという思いから半田ごてを使って、光を描くようになりました。 出会いという喜びを一期一会の記憶として心に映した想いをテーマにあったかい展示にしたいと考えています。
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
全文提供:伊藤由華
会期:2018年6月18日(月) 〜 2018年6月24日(日) 時間:12:00~20:00(日曜日のみ11:00~15:00) 休日:会期中無休 会場:OギャラリーUP・S
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最終更新 2018年 6月 18日 |