| EN |

鷹野隆大:毎日写真/花街びと
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 10月 09日

(2004年、シリーズ「毎日写真」より)Courtesy: Yumiko Chiba Associates/ZEIT-FOTO SALON copyright(c) Ryudai TAKANO

2006年に写真集『IN MY ROOM』で第31回木村伊兵衛写真賞を受賞した鷹野隆大。今回は「毎日写真」シリーズの作品を展示いたします。 記録することを主眼に、多くの人との記憶の共有を目指したこのシリーズ。1998年に撮影を開始し、今日まで一日も欠かさずに撮り続けています。 この個展では、プライベートな場と公共の場を行き来しながら撮りためた写真の中から、花が写っているものを中心に構成します。 鷹野が記録に留めようとした瞬間はどのようなものなのか。それは果たして見る人と共有できるのか。などなど、見どころ満載です。 プリント作品約100点に加え、スライドショーで1800点余の写真を上映します。どうぞご期待ください。

ステートメント
花のある街、花のある人、花のある人生。
人生は花を求める旅である。
しかし花は一瞬の命しか持たない。
ということはつまり、
人生の大半は地味で退屈ということだ。 今回はその地味で退屈な毎日を撮り続けているシリーズ「毎日写真」からの展示である。 平凡な花々、
ありきたりの街並み、
ふつうの人々。 もう十年以上、一日も欠かさずに撮り続けているが、
華々しい奇跡はいまだ顕われない。
迂闊にもその瞬間を逃し続けているだけかもしれないが、
最近ではもうそんなものは期待しなくなっている。 無名のものたちから何かを汲み取り記録する、
今回はそういう「水を運ぶ人」の写真である。
ここに並ぶ花はいまだ花ではない花たちである。 2009年10月
鷹野隆大

鷹野 隆大(タカノ リュウダイ) プロフィール
写真家。1963年福井県生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒。2006年にセクシュアリティをテーマにした写真集「IN MY ROOM」(蒼穹舎)で木村伊兵衛写真賞受賞。性のあり方を問い直す作品の他、日本の都市空間を日々記録し続けている。東京都写真美術館や上海美術館などに作品が収蔵されている。

主な個展: 
2000 「ヨコたわるラフ」 ツァイト・フォト・サロン(東京)
2006 「イン・マイ・ルーム」 ナディッフ(東京)、「男の乗り方」 ツァイト・フォト・サロン(東京)
2008 「ぱらぱら」 ツァイト・フォト・サロン(東京)
2009 「おれと」 ナディッフ(東京)、「記録と記憶とあと何か」 府中市美術館(東京)、「男の乗り方」 ギャラリー・アット・ラムフロム(東京)

パブリック・コレクション: 
東京都写真美術館、国際交流基金、川崎市市民ミュージアム、上海美術館、太宰府天満宮

作品集: 
『IN MY ROOM』 蒼穹舎(2005年)、『鷹野隆大 1993-1996』 蒼穹舎(2006年)、『ぱらぱら まりあ/としひさ』 Akio Nagasawa Publishing(2009年)、『ぱらぱら ソフトクリーム/歯磨き』 Akio Nagasawa Publishing(2009年)、『男の乗り方』 Akio Nagasawa Publishing(2009年)

全文提供: ユミコ チバ アソシエイツ

最終更新 2009年 11月 08日
 

関連情報


| EN |