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アレキサンダー・ティネイ ”Another part of me”
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2017年 10月 16日

《Moon brother》 2017 Oil on canvas 200x150cm

アレキサンダー・ティネイは1967年モルドバ生まれ。1991年キシナウ・レーピン・ステート・カレッジ・オブ・ファイン・アート卒業。身体にタトゥーのような青い線が描かれた若者達の肖像画で知られるアレキサンダー・ティネイ。彼の絵画に登場する人物は、雑誌やインターネット上のソーシャル・ネットワークから抽出した画像などをもとに描かれています。人物を元の世界から切り離し、現実と虚構の狭間のような世界に配置し直して、そこから新たな物語をつくり出します。
「私は誰なのか?」という哲学的な問いについて、ティネイはこれまで繰り返し考えてきました。彼が生まれ育ったモルドバは、ソビエト連邦の一部であった当時、ロシア語を話し、ロシアの英雄たちを受け入れ、強制的に他国の文化を押しつけられてきました。ティネイは過去を振り返り、モルドバの人々はその不当な要求を何の疑問もなく受け入れていたのではないかと感じています。
ティネイ特有の、皮膚に描かれたタトゥーのような青い線は、現代のファッションであると同時に人間の内面を表しています。一人一人に刻まれた記憶、あるいは恐れや痛みなど、そこには唯一無二であるべき人間の個性が宿っているのです。そして今、ティネイの関心は、その人間が置かれた環境、社会的背景へと向かっています。
日本で2回目の個展となる本展では、キャンバスに油彩で描かれた新作絵画10点余りを展示いたします。孤独、寂しさ、他者との関係性などを表現した作品群は、過去のドローイング作品“I collect all my tears”のシリーズとも関連しています。自身の作品が穏やかになることを許さないように、常に挑戦を続けるアレキサンダー・ティネイ。待望の新作をどうぞご高覧ください。

http://www.andogallery.co.jp

全文提供:アンドーギャラリー


会期:2017年10月24日(火) 〜 2017年12月22日(金)
時間:11:00-19:00
休日:日・月・祝日
会場:アンドーギャラリー(〒135-0023 東京都江東区平野3-3-6)

最終更新 2017年 10月 24日
 

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