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宮ヶ丁渡 / 温度の標本
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2016年 10月 08日

「温度の標本」各18×14㎝ 岩絵の具,水干絵具、金属箔、金属泥、墨、和紙 2016

人は自分という存在を自分一人で定義することはできない。何かと交わることで、初めてそこに一つの顔が現れる。時、場所、状況の変化で発する言葉や振る舞いが変わるように、人は一面的ではなく時には矛盾さえ孕む多様な面を持つ。
人型の版木に岩絵具をのせ、画面に押し付けることで現れるその姿は、絵具の粒子の粗細や支持体の凹凸によって様々な表情を見せる。それはまるで、投げかけた言葉によって変わる返答や、環境や立場によって決定づけられる振る舞いのようである。
自己は絶えず変化する体温のように不確かだが、その熱こそが存在の確かな証となる。
一人の人が持つ、一つではない温度。そんな温度の標本。     -宮ヶ丁渡-

http://www.nanatasu.jp

全文提供:NANATASU GALLERY


会期:2016年11月5日(土) 〜 2016年11月20日(日)
時間:12:00~19:00
休日:月曜日
会場:NANATASU GALLERY

最終更新 2016年 11月 05日
 

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