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山本浩生:ほつれる髪の毛が糸
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 9月 21日

画像提供:Nroom artspace copyright(c) Hiroki YAMAMOTO

山本浩生はその創作活動において幅広いジャンル、テーマ、形態を求めて制作を続ける知的好奇心旺盛なアーティストです。具象とも抽象とも取れる形体、日常と非日常との境界。曖昧なものを曖昧なままに提示し、時にはぐらかし、相対する概念を対峙させることによって、特定の価値観を保持し、特定の回答を示す事に慣れた私達の既成概念に小さな波紋を生じさせます。その混沌へと招き入れられた私達が思うのは、既成の概念から解き放たれた心地よさでしょうか、それとも新たなものに対する恐れや混乱でしょうか。その“言葉遊び” 的な性格も感じさせる山本の表現を、“絵遊び” とでも名づけ、何処に漂着するのか分からない彼の世界に身をゆだね、漂流してみるのも一興ではないでしょうか。

私は、写真や絵(ドローイング)、木材、地図など様々な媒体を使い、主に「境界」ということをテーマに作品を制作しています。その「境界」は、たとえば日常と非日常の境であったり、抽象と具象の境目であったりもします。普段自明のものとして確立していた概念が、対立する概念にぶつかったり、今一度その概念<以前>の状態に戻ったとき、危険なものにもなりうるかもしれないといった不安や恐怖と同時に、新しい<何ものか>を発見する期待が、うずまきます。その不安と恐怖、そして期待のドキドキ感。それはある種恋にも似ているかもしれない。それを僕はあえて「エロティシズム」と呼んでみたい。

それを常に、様々な角度で、そして色んな感情や方法で、追い求めるということ。

略歴
1978 東京都出身
2003 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業
個展
2002  Photo×Painting 中野 なかのゼロホール一般展示室
2003  Fruit Operation 府中 Gallery Pirka
2004  山本浩生展 銀座 フタバ画廊   gallery expects
2005  山本浩生展 -WORLD SMALL- 銀座 フタバ画廊
2005  山本浩生展  横浜馬車道 北仲WHITE404号室-Polonium-
2006  山本浩生/ 阿部仁文展 画廊企画展 銀座 フタバ画廊 gallery expects re-presentation
2007  山本浩生展 断象+印片  銀座 フタバ画廊
2007  フタバ画廊年末小品展 画廊企画展
2008  食とのれん街 BankART1929企画展  横浜関内 Poz Dining Bar
2008  山本浩生展 VISEE(美容室)企画展 銀座 VISEE
2008  フタバ画廊  渡辺望とユニット「ウロガバタフ」結成 銀座 フタバ画廊
2008  山本浩生展 檻の泉の彼方に 個展 銀座 Gallery58
2009  micro-macro 画廊企画展 銀座 フタバ画廊 Message fromFUTABA!!VOL.3
その他、グループ展、プロジェクト等多数

全文提供: Nroom artspace

最終更新 2009年 9月 05日
 

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