| EN |

Sempé in“THE NEW YORKER”
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2016年 2月 14日

「THE NEW YORKER(Jan.28,1985)」カバーイラスト

100点のカバーイラストでつづる、ジャン=ジャック・サンペの魅力

アメリカの名門誌『ザ・ニューヨーカー』の表紙を30年以上に渡り飾り続けた、ジャン=ジャック・サンペ(Jean-Jacques Sempé)。出世作である絵本『プチ・ニコラ』でも知られ、世界中の人々から愛され続けるフランスのイラストレーターです。

1932年フランス、ボルドーで生まれた彼はワインの卸売りをしながら絵の勉強を続け、イラストを描いては売り込む日々。あるとき『ザ・ニューヨーカー』に出会った彼は心酔し、いつかここに自分のイラストをと夢見ます。その夢が叶ったのが1978年、憧れの名門誌に作品が初掲載。それ以降、彼のユーモアに満ちたデッサンが掲載され続け、フランス人イラストレーターとしては初の100を越える掲載数に。
その後、必然的に何度もニューヨークに足を運ぶことになりますが、そこに住みたいとは思わなかったという彼。「自分は英語ができないから」なんて話しますが「ニューヨークは憧れの街のままで良い」とも語っています。

彼の作品の特徴のひとつ、それは音楽が聴こえてきそうなシーンが多々あること。そして度々登場する楽器や音楽家たち。「ユーモアデッサンとジャズは近い、控えめさの上に成り立つ。それにジャズは典型的なアメリカの音楽でもある。ニューヨークで聴くのは、やっぱりジャズですね。」ニューヨークもジャズも、そして作品ひとつひとつのシーンに登場する人々をも愛していることが伝わってきます。
ユーモラスな表現、そして登場人物のその人柄をも捉え、世界中のファンから支持されるジャン=ジャック・サンペの作品。

彼が主役となる展覧会はBunkamuraでは今回が初。『ザ・ニューヨーカー』の表紙となった作品を中心にご紹介します。華を添えるのは出身地であるフランスの企業が広告用に作成した珍しいアドバタイジンググッズ。更に”ユーモア”という共通点を持ち友人でもある、レイモン・サヴィニャックの大変貴重な原画作品。
現在フランスでも個展が開催され、これまで以上に注目されているジャン=ジャック・サンペ。今回なんと100点以上も展示される作品の中に、きっとあなたの心を打つシーンが見つかるはずです。

http://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/box_160302sempe.html

全文提供:Bunkamura Gallery


会期:2016年3月2日(水) 〜 2016年3月9日(水)
時間:10:00-19:30 ※最終日は17:00まで
休日:会期中無休
会場:Bunkamura Box Gallery

最終更新 2016年 3月 02日
 

関連情報


| EN |