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佐竹邦子版画展「風分子」SATAKE Kuniko print works ”invisible Shape”
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2015年 11月 19日

「winds work-64,65,66」2015 | 木によるリトグラフ | 140x85cm/each

佐竹邦子は1995年、多摩美術大学大学院美術研究科版画を修了。大学院修了後から精力的に国内外の展覧会で発表し、多くの版画賞の受賞を重ね、今最も注目される版画家の一人です。現在は同大学美術学部版画コースの准教授も務めています。

佐竹は「木によるリトグラフ」という独特の版画技法を用いて制作します。この技法は当初、版画家小作清史氏が多摩美術大学を中心に紹介されましたが、近年では佐竹が中心となって、国内さらに海外の美術館、大学などでワークショップを行い、オリジナリティあふれる技法は世界的にもその広がりを見せています。

海の生物のような有機的な形に色鮮やかな画面。佐竹が表現するのは「風分子」と呼ぶ風のかたちです。目には見えないけれど常に私たちのそばに寄り添う愛おしい存在。佐竹はそれらを全ての始まりのエネルギーとして表現していきます。本展はギャルリー東京ユマニテにて2年半ぶりの新作展となり、1.5mもの大作を中心に約10点新作を発表いたします。この機会をお見逃しなく是非ご高覧下さい。

<作家コメント>
油彩を描く様に色を重ねて、リトグラフの持ち味である絵画表現を構築していくために、版木にコラージュし、描き、それを刷ってはまた削って刷って・・・その繰り返し。
絵画なのに「描く」のではなく、繰り返される行程を、版画では「作る」と言います。この「作る行為」が、私にとって表現への確かな手応えとなるのです。
テーマは、「目に見えないもの」=「風の分子」として私の感じるオリジナルの「風のかたち」です。「風が起こる」あるいは「風起こし」というかたちでも表現される風は、五感によってその存在を人に伝え、また心情にも深く関わります。
そのものは存在せず、個として見えることは叶いませんが、「風の分子」は活力の原動力であり、いわば第一歩のエネルギー。色や形を版に刻みこみ、私は「風のかたち」を作ります。

http://g-tokyohumanite.jp/exhibitions/2015/1109.html

全文提供:ギャルリー東京ユマニテ


会期:2015年11月9日(月) 〜 2015年11月28日(土)
時間:10:30-18:30
休日:日曜、祝日
会場:ギャルリー東京ユマニテ

最終更新 2015年 11月 09日
 

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