| EN |

森田晶子個展『sound sleep』
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2015年 11月 04日

『undo』2015, パネルに油彩とアクリル, 直径30cm

waitingroomでは2015年10月31日(土)から12月6日(日)まで、当ギャラリーでは2年ぶり4度目となる森田晶子の個展『sound sleep』を開催いたします。アクリル絵具で着彩の後、厚く乗せた油絵具を引っ掻いてモチーフを描き、さらに着色をして最終的な仕上げをする独特の技法で絵画を制作し、また円型やハニカム型など特殊な形状のパネルを使用していることからも、森田の作品は平面作品ではなく立体作品のような物質感が特徴的です。本展では、円型の作品8点、大型のハニカム型作品2点、ハニカム型7点の組作品、全て新作での発表を予定しています。また、展覧会開催にあわせて、初の本格的なアートブック『The sound sleepers』も発表いたします。

―――――――――――――――
作家・森田晶子について
1977年富山県生まれ、愛知県在住。武蔵野美術大学造形学部映像科中退後、1999年に愛知県立瀬戸窯業高校陶芸専攻科を終了し、 2005年にセツ・モード・セミナーを卒業。日常と空想の移ろいをテーマにした作風が特徴的なペインターです。近年の展覧会は、 2013年個展『む こ う が お か』(waitingroom / 東京)、2013年グループ展『であ、しゅとるむ』(名古屋市民ギャラリー矢田 / 愛知)、2011年個展『through the fog』(Satellite / 岡山)が挙げられます。2013年のwaitingroomでの個展以来、2年ぶりの個展となります。
―――――――――――――――

熟睡(sound sleep)とは、混沌に対して無防備でありつつも静かなパワーを秘めた状態

本展のタイトル「sound sleep」には、「熟睡」という意味があり、極めてプライベートで誰の日常にも存在しうる行為によって、無防備でありつつ静かなパワーが満ちている状態を身近に表現したいという作家の思いが込められています。また、『さまざまな混沌を見つめる機会があるが、一旦それらを心の中にとどめて出てきた作品は、混沌とは真逆の、静かな熱を秘めたものだった。』と森田は語ります。フランスの詩人ルコント・ド・リールの、「真昼」という作品の中の一節「炎のころも、纏ひたる地の熟睡の静心。」(訳/上田敏)の、「熟睡の靜心(しづごころ)」がまさにその状態を表現している言葉だと森田は引用しており、そこから展覧会のタイトルが付けられました。あからさまに情熱的でパワフルな情景ではなく、静寂の中に存在するパワーが湛えられている情景。それは、森田の過去の作品にも共通して描かれてきた風景でした。このたびの森田の新作展を、ぜひご高覧下さい。

http://waitingroom.jp/

全文提供:waitingroom


会期:2015年10月31日(土) 〜 2015年12月6日(日)
時間:金土日13:00-19:00 月17:00-23:00
休日:火水木
会場:waitingroom

最終更新 2015年 10月 31日
 

関連情報


| EN |