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中村ケンゴ:モダン・ジャパニーズ・ ジャパニーズ=スタイル・ペインティング 1994-2014
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2014年 11月 14日

 

掛川市二の丸美術館では、NPO法人掛川の現代美術研究会とアーティストがコラボレーションして、茶道具をひとつひとつ揃えていく「掛川現代アートプロジェクト」に2008年に参加し、棗<スピーチバルーン・イン・ザ・ヒノマル>を制作した現代美術作家、中村ケンゴの個展を開催します。
中村ケンゴ(1969年~)は、多摩美術大学で日本画を学び、1995年に同大学院を修了しました。中村は、Eメールで 使われる顔文字、ワンルームマンションの間取り図、マンガの吹き出しやキャラクターのシルエットなど、現代社会を表象するモチーフを用いたユニークな絵画を制作しています。
「モダン・ジャパニーズ・ジャパニーズ=スタイル・ペインティング」という不可思議な個展タイトルは、中村が知人の学芸員から聞いた、ヨーロッパで「洋画」の展覧会を開催するさいに、「洋画」の概念をどのように英訳するか難渋したという逸話から発想されました。つまり、「日本画」の概念成立を踏まえつつ正確に英訳すると、”modern Japanese Japanese-style painting” となるのではないか、ということです。このタイトルが表すとおり、日本画の技法で描かれる中村の作品は、近代になって生まれた「日本画」の概念を相対化する仕事でもあります。
中村は絵画制作だけでなく、他ジャンルのクリエイターとのコラボレーションのほか、展覧会、シンポジウムなどの企画運営を手掛けるなど、現代を代表する美術作家のひとりとして国内外で活躍の場を広げています。今回の個展では、2014年にデビュー20周年を迎えた氏の作品を、シリーズごとにまとめて見ることができる貴重な機会となるでしょう。
また、中村ケンゴ展に合わせて、「掛川現代アートプロジェクト」にて制作された7つすべての茶道具を、「ななつおひろめ、めでて、めでたく」展として、第一展示室にて一堂に展示します。
※この個展タイトルについては、川仁 央氏(国立印刷局博物館学芸員)により、詳しく解説される予定です。

<会期中イベント>
●ギャラリートーク 中村ケンゴ×山口裕美
1月18日(日)13:00~ 美術館エントランス|参加料200円(観覧料込)
●掛川の現代美術研究会によるガイドツアー
2月1日(日)10:00~,13:30~ 参加料1200円(観覧料込)
●中村ケンゴによるガイドツアー&トークショー
2月7日(土)14:00~ 2月8日(日)10:00~,14:00~ 参加料2000円(観覧料込)

※詳しくは展覧会情報サイトをご覧下さい。

http://www.nakamurakengo.com/ninomaru/

全文提供:掛川市二の丸美術館
会期:2015年1月4日(日)~2015年2月15日(日)
時間:9:00ー17:00(入館は16:30まで)
休日:月曜日(祝日開館)、祝日の翌日
会場:掛川市二の丸美術館
最終更新 2015年 1月 04日
 

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