服の記憶 ― 私の服は誰のもの? |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2014年 9月 10日 |
私の服は誰のもの? あなたがいま着ている服は、どのようにして選びましたか。現代社会に生きる人はみな、ファッションに関心があってもなくても、若くても齢をとっても、お金があってもなくても、服を身につけて生活しています。オシャレだから、流行しているから、自分に似合うと思ったから、動きやすいから、制服だからなど、選んだ理由はさまざまで、学校や会社など属する社会によっても着る服は変わります。 本展覧会では、デザイナーやファッション産業が作り出す流行や消費という枠組みから離れて、「着ること」をもっと個人や他者との関係の中に置き、衣服のもつさまざまな役割を考えることを提案します。 1枚の衣服は、誰かの手によって時間をかけて生み出され、着用されることで個人の成長や変化、衰えていく身体感覚を確かめるものになります。そして、たとえ毎日違うコーディネートができるほど服を持っていたとしても、「着たい」と思われなくなった服は、クローゼットやタンスの奥で、いつ着られるかわからない出番を待ちます。脱ぎ捨てられた後は、自分とは異なる誰かの記憶や想いを伝える役割も果たします。つまり衣服が媒体となって、個人や家族、社会との関係性を築きます。また、デザイナーが創造した服をそのまま身につけるのではなく、自らの創意工夫によって着こなし、受容していくことも、服を着ることの魅力といえます。服を着ることは毎日の行為だからこそ、見つめ直すきっかけになることを本展では目指します。 【参加ブランド、作家名】 【トークプログラム】 【FORM ON WORDS ファッションショー】 全文提供:アーツ前橋 会期:2014年10月10日(金)~2015年1月13日(火) |
最終更新 2014年 10月 10日 |