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アブラハム・クルズヴィエイガス:Autodestrucción5: Netsukumogamishungaseppuku
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2014年 7月 07日

Abraham Cruzvillegas
Selfportrait as a sparkling frontierman, embracing the portrait of Gilberto Bosques, listening to pirekuas and gulping down esquites outside of the cathedral
2014
© Abraham Cruzvillegas Courtesy of the artist

ラットホールギャラリーでは2014年7月4日(金)から9月14日(日)まで、 メキシコ人アーティスト、アブラハム・クルズヴィエイガスの個展を開催いたします。作家がギャラリーで滞在制作を行ない、新作を発表する本展は、日本で初めてクルズヴィエイガスの作品を目にすることができる機会となります。

1968年メキシコシティに生まれ、現在も同地を拠点に活動するアブラハム・クルズヴィエイガスは、80年代後半から90年代にかけてメキシコシティで起こったアートの潮流の中心的作家として注目を集め、経済・社会・政治・歴史といった諸条件における、アイデンティティや自己構築の問題を問う作品でよく知られています。クルズヴィエイガスは、廃材や屑鉄、再生プラスチックや動物の排泄物といったファウンドオブジェを用い、小さな自律した立体作品から大型の建築的インスタレーションまで、幅広い作品を制作しています。ファウンドオブジェは、彼の手によってそのテクスチュアや形が大きく変化させられ、特定の場所や時間、そして特定のコンテクストがもつ意味や解釈にズレを発生させる、ダイナミックなアッサンブラージュへと姿を変えます。

故郷メキシコシティや幼少期を過ごしたセルフ・ビルドの家に見られる、即興的な手仕事にルーツをもつ彼は、労働経済や生産形式、工業製品と手工業品の対立に関する思考を、作品を通じて探究しています。ゆえに彼の制作プロセスでは、制作している場所や即興といった要素が大きな核を占めています。滞在制作による本展では、根付や春画、そして生け花といった日本の伝統美術を参照し、「アレンジメント」という概念のもと、小さなファウンドオブジェからなるハンギング・スカルプチュアが発表される予定です。

クルズヴィエイガスはメキシコ国立自治大学で教育学を修め、美術作家ガブリエル・オロスコのもとで学んでいます。これまで世界各地で個展を開催しており、主な個展にはウォーカー・アート・センターからハウス・デア・クンストへと巡回したAbraham Cruzvillegas: The Autoconstrucción Suites(2013-14)、また本年10月からはユメックス財団(メキシコシティ)とアンパロ博物館(プエブラ)での展覧会が予定されています。そのほか、ドクメンタ13や光州ビエンナーレ(2012)、ヴェネチア・ビエンナーレ(2003)など、国際展にも数多く出品しています。

全文提供:ラットホールギャラリー


会期:2014年7月4日(金)~2014年9月14日(土)
時間:12:00-20:00
休日:月
会場:ラットホールギャラリー

最終更新 2014年 7月 04日
 

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