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榮榮&映里:妻有物語
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 6月 13日

榮榮&映里「妻有物語」シリーズより
2014 gelatin silver print 50.8x61cm
©RongRong & inri
Courtesy the artist and Mizuma Art Gallery

ミヅマアートギャラリーでは6月11日より榮榮&映里(ロンロン&インリ)「妻有物語」を開催致します。
中国人と日本人の作家によるユニット、榮榮&映里は北京を拠点に世界中で展覧会を開催。2007年に北京の草場地に中国初となる写真専門の民間現代アートセンター、三影堂撮影芸術中心(Three Shadows Photography Art Centre)を設立。2010年からは南仏の「アルル国際写真フェスティバル」と提携した「草場地春の写真祭」を開催するなど、北京の写真芸術の中心的存在として活動を続けています。日本でも近年は資生堂ギャラリーでの個展(2011)、越後妻有アートトリエンナーレ(2012)への参加、昨年開催された森美術館「LOVE展」や東京都写真美術館のコレクション展でも注目を集めています。

今展では越後妻有で2012年に発表した作品を元に、今年新たに撮影した作品を加えた「妻有物語」(Tsumari Story)を実験的なプリントで発表致します。太平洋側に比べ交通網の整備が遅れた日本海側地域は流通による均一化を逃れ、その地方特有の文化的性質を今でも色濃く残しています。厚く積もった真っ白な雪が道を閉ざす長い冬。そこには独自の時間が流れ、特有性は物語を生み出します。

妻有とは新潟県の一地方名ですが、「どんづまり」が語源とも言われる山間の土地は、新潟の一地名に留まらず日本文化の一面、あるいは海に囲まれた日本列島全体をも象徴します。「どん詰まりの状況から、求めていた愛がここにあった」という伝説の残る場所から生まれた今作は、世界中の距離が縮まり、日々画一化を続ける今日の世界で深い示唆を残すことでしょう。

男女の出逢い、そして子どもたちの写真は榮榮&映里が創作活動の主軸としている「生命の環」、そして物語がこれから先の未来へも続いていくことを予感させます。土地と暮らしに対する意識の高まる今日、ぜひ今展をご高覧ください。


全文提供:ミヅマアートギャラリー
会期:2014年6月11日(水)~2014年7月12日(日)
時間:11:00 - 19:00
休日:日・月曜、祝日
会場:ミヅマアートギャラリー
最終更新 2014年 6月 11日
 

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