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澤田摩耶:朝にみるもの
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 2月 21日


2012年の個展から(撮影・寺嶋智恵子)

 

若手画家、澤田摩耶の2年ぶりの個展です。2011年の個展では架空の生き物、12年の個展では手をモチーフにしましたが、今回は生き物を見え隠れさせつつ逃避のイメージを描きました。2枚のカンバスで油絵の具をはさむデカルコマニー(転写画)の技法を使い、偶然できた模様をきっかけに無意識の世界を開拓しています。
例えば60号(長辺130.3センチ)の「朝に逃げる」(2014年)に見える白は夢の世界、青は現実の世界。日の出前に、どこからか湧き出てきた寒天質の生き物か何かが靄(もや)の中に見え隠れしながらうごめいています。夢は気持ち悪いし、現実も居心地が悪いという彼女の、よりいやな方から逃げようとする意識が表われています。
澤田にとって、こうした作品を描くことは「現実と夢のはざまで正気を保つための試み」であり、逃げることそのものを作品に昇華させようとしています。油彩の新作十数点の出品を予定しています。

[作家プロフィール]
澤田摩耶(さわだ・まや) 1987年香川県生まれ、2011年神戸芸術工科大卒。同年個展「spilt milk」(橘画廊/大阪市)、12年個展「ゆびから かんじた」(同)。澤田摩耶(さわだ・まや) 1987年香川県生まれ、2011年神戸芸術工科大卒。同年個展「spilt milk」(橘画廊/大阪市)、12年個展「ゆびから かんじた」(同)。


全文提供:橘画廊
会期:2014年3月11日(火)~2014年3月22日(土)
時間:12:00ー19:00(22日は17:00まで)
休日:日・月
会場:橘画廊
最終更新 2014年 3月 11日
 

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