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荒木経惟:POLART 6000
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 8月 12日

画像提供:ラットホールギャラリー (c)copyright Nobuyoshi ARAKI

タイトルも示すように、本個展は約6000 点のポラロイドで構成されています。昨年夏に生産中止となりましたが、荒木経惟は膨大な数のポラロイド作品を残し、また現在も生み出し続けています。今回は、最新作を含む、十数年に及ぶ作品群の中から選び抜かれた渾身のポラロイドによる展示であり、量、質ともにポラロイドの展覧会としてはおそらく決定打といえるものになるのではないでしょうか。

約4000 点がタイル状にメインの壁面を埋め尽くし、サイドの壁には約2000 点のポラロイドが「エロッキー」、「夜顔チロ」、「KaoRi 2001-2009」、「えろ山人」、「赤点地帯A」、「芸者になったあかね」、「バルコニーの空は西の空」など、50 近いグループに分けられ展示されます。これらのポラを見ていくと、あたかも十数年分のコンタクトシートを見ているかのようであり、瞬時に撮影の生々しさがよみがえってきます。そして同時にこれこそが荒木経惟の仕事のエッセンスであると気付かされます。それは、ポラロイドは荒木の写真のためにあるのでは、とさえ感じられてくるほどです。卑猥に、猥雑にARTする荒木経惟を是非この機会にご覧ください。

またラットホールギャラリーでは、本展オープニングにあわせ、ポラロイド写真集『POLART』を出版いたします。こちらもポラロイド写真集の決定版でありながら、荒木経惟の真骨頂が存分に発揮された本になっております。

全文提供: ラットホールギャラリー

最終更新 2009年 7月 17日
 

編集部ノート    執筆:平田剛志


会場に入ると荒木経惟によるポラロイド写真6000点が並ぶ展示は、卑猥で猥雑、生(性)のエネルギーに溢れた荒木写真のエッセンスが夏の蒸し暑さのように充満している。それは、食べ物を撮影した「卵」「明太子」「パンと牡蠣」も例外ではなく、私はこれほどエロスな卵を見たことがない。


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