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大森克己:sounds and things
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 2月 21日

"sounds and things" 船の甲板から陸地を見る/ボスポラス海峡, 2012©Katsumi Omori

大森克己は、最近参加した展覧会「路上から世界を変えていく」(東京都写真美術館)に寄せた文章のなかでこう語っています。

「・・・見ることだけに集中していたつもりのボクだが、考えてみればボクは見ると同時にずっと歩き続けてきたし、呼吸し続けていた。小高い丘の頂を目指して進むといろんな音が聞こえてくる。道を踏みしめる自分の足音、遠くからかすかに聞こえる波の音と保育園のこどもたちの声・・・この世界には目にみえないものや写真に写らないことがたくさんある、という当たり前のことに気がついてうれしくなった。」

“sounds and things”と名付けられた本展では、写真に写らない「もの」や「こと」を念頭に置きながら、大森が2012年から2013年にかけて撮影した写真を中心に25点程展示致します。近年の大森の作品は、オバマの就任セレモニーの時にニューヨークで撮影された「STARS AND STRIPES」や、東日本大震災を契機に制作された「すべては初めて起こる」のように、ある特定の場所とタイミングで集中して撮影されていました。一方、本展で展示される写真群は、「すべては初めて起こる」の完成後に、ゆるやかな時間軸のなかで、さまざまな場所で撮影されたものです。そこには、大森が出会った人々、屋内外の光景や、日常のオブジェなどが写されています。それらはばらばらのイメージでありながら、ひとつひとつに物語のはじまりを予感させるタイトル、場所、撮影年が記され、大森の目を通してすべて繋がっています。

なお、本展は2月7日~23日開催の恵比寿映像祭「TRUE COLORS」の地域連携プログラムの公式展覧会として開催されます。

[作家プロフィール]
大森克己は1963年神戸生まれ。1994年写真新世紀優秀賞受賞。代表的な写真集に「サルサ・ガムテープ」(1998 リトルモア)、「encounter」(2005 マッチアンドカンパニー)、「サナヨラ」(2006 愛育社)、「Cherryblossoms」(2007 リトルモア)、「STARS AND STRIPES」(2009 マッチアンドカンパニー)、「incarnation」(2009 マッチアンドカンパニー)、「すべては初めて起こる」(2011 マッチアンドカンパニー)

オープニングレセプション:2月8日(土) 18:00 – 20:00

全文提供:MEM


会期:2014年2月6日(木)~2014年3月9日(日)
時間:12:00-20:00
休日:月
会場:MEM

最終更新 2014年 2月 06日
 

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