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南健吾 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 2月 05日

《関心》
キャンバス・油彩|1450×970mm
Copyright © Kengo Minami

南健吾は1983年福岡県生まれ。2007年東北芸術工科大学洋画科卒業。このたびの個展では、平面作品と、その絵画を立体に再構築したインスタレーション(2次元+3次元)の展示をおこないます。

今回は「関心」というテーマで、油彩1点と、FRPやスタイルフォームで作られた、絵画の中に登場する立体作品8点で空間を構成します。この数年一貫している主題「人の倫理観」について、「人は何を考え、何を良く思い、悪く思うのか。普段当たり前に生活していて疑わないことに、もう一度目を向ける機会や何か物事を考える材料になってもらえたらいいなと思っています」と語っています。

【作家コメント】
「やさしさの反対は無関心」という言葉を目にした時からこの作品は始まりました。「関心」をもつとはどういうことなのか?辞書で調べると『①心にかかること。気がかり。②特定の事象に興味をもって注意を払うこと。ある対象に向けられている積極的・選択的な心構え、または感情。』とあります。

普段、僕たちは家族や友達や仲間などの人間関係をもちながら過ごしています。多くの人がいる中で特定の人に関心をもって縁を結べるということはすごい確率だし、貴重なことだと思います。そして、たくさんの出会いの中で、関係を深める人もいれば、1度きりで終わってしまうもこともありますが、これは仕方ないことだと考えます。

それは、まず人類という種の保存を考えた時に『個性』や『多様性』というものは一種の防御機能であるということがあるからだと思います。全部が同じ構成だと一つの災厄で全滅することもありうるから1人1人違った人間が存在している。全体レベルで考えればそれでよいのだろうが、そのメリットのせいで個人レベルでは合わないという関係がでてくる。これは悲しいことだと思うし残念だが、仕方のないことだと思うのです。こういうことをふまえて考えれば、余計に今の関係をもてていることの大事さやありがたさを感じないだろうか。

そんな状況の中で大事なことは自分と合わない人に対して嫌い、攻撃するのではなくて、自分とは違うがあの人にはあの人の良さがある、と認めることが大切なのではないだろうか。「隣人を愛すること」、それができれば世界は良い方向に向かう。答えはでているのだからその為に「経済力を豊かにし、余裕を持たせる」「道徳的な教育を行うことで、個人が自ら考える力を持てるようにする」など、あとは過程をどうするのかだと考えます。

南健吾
1983年 福岡県生まれ
2007年 東北芸術工科大学洋画科卒業、東北芸術工科大学 卒展PRIZE2006 作品買い上げ
2008年~ 福岡・共同アトリエ3号倉庫メンバーとして活動中

個展
2008・09・10年 ギャラリー58(東京)
2009・10年 共同アトリエ3号倉庫(福岡)

グループ展
2002年 ART CORE 14 福岡県立美術館(福岡)
2005年 南健吾・大田昌子展 アクロス福岡(福岡)、「Art+Deji=!?」展 Studio144(山形)
2008年 「BOOTH EXHIBITION 2008」 共同アトリエ・3号倉庫(福岡)、「大橋美術GROUP展 ギャラリーまいづる(福岡)
2009年 「BOOTH EXHIBITION 2009」 共同アトリエ・3号倉庫(福岡)
2010年 「BOOTH EXHIBITION 2010」 共同アトリエ・3号倉庫(福岡)

※全文提供: ギャラリー58


会期: 2011年2月7日(月)-2011年2月12日(土)
会場: ギャラリー58

最終更新 2011年 2月 07日
 

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