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風間サチコ:平成博2010
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 9月 23日

画像提供:無人島プロダクション|Copyright © Sachiko Kazama

無人島プロダクションとラムフロム・ザ・コンセプトストアの二カ所で同時開催される風間サチコの個展。

木版画の手法で日本の歴史を独自に検証する風間への注目は年々高まり、今春からはじまった読売新聞文化欄での「解題新書」への挿画連載、「今秋公開となったドキュメンタリー映画「ANPO」(リンダ・ホーグランド監督)へ出演するなど、その活躍のフィールドは展覧会開催・参加以外にも益々幅広いものとなっています。

無人島プロダクションでの「平成博2010」では、戦前・戦中の地方博覧会の国策・啓蒙パビリオンを下敷きに、現代におけるおもしろパビリオンを発表します。

太平洋戦争前、そして戦時中にも日本各地では「国産振興博覧会」や「観光産業博覧会」「国際温泉観光博」「大東亜建設博覧会」「国防科学大博覧会」など国防や産業、そして軍事博覧会にいたるまで数多くの博覧会が開催されてきました。

自らがそういった博覧会の絵葉書コレクターである風間が、過去の歴史的背景の中で作られた博覧会やパビリオン建築の様式を平成の現代社会におきかえた形で、架空のパビリオンを創造しました。バブル景気や世間をにぎわせた犯罪、政治など平成になってからの20年におきた社会の変動を、徐々にモノクロームになりつつある今、是非この機会に風間の作品を観ながら振り返っていただきたいと思います。

シリアスな事象をユーモアでみせるという手法は変わらずですが、表現タイプがまったく違う2つの展覧会をご覧いただくことで、さらに風間の幅の広さ、奥行を感じていただけることと思います。 是非本展をご覧いただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。

風間サチコ 略歴
1972年 東京都生まれ
  東京都在住

主な個展
2009 「昭和残像伝」無人島プロダクション/東京
2007 「満鉄人VSプリズン・ス・ガモー」無人島プロダクション/東京
2005 「クリテリオム64:風間サチコ」水戸芸術館現代美術ギャラリー/茨城

主なグループ展
2010
 「VOCA展2001:現代美術の展望-新しい平面の作家たち」上野の森美術館/東京
2009 「どろどろ、どろん 異界をめぐるアジアの現代美術」広島市現代美術館/広島
2008 「TARO賞の作家Ⅰ」川崎市岡本太郎美術館/神奈川、「東京ナンセンス」SCION Installation L.A/ロサンゼルス

主な受賞歴
2006年 第9回 岡本太郎記念現代芸術大賞(TARO賞) 優秀賞

パブリック・コレクション
文化庁、国立国際美術館

※全文提供: 無人島プロダクション


会期: 2010年10月7日(木)-2010年11月27日(土)

最終更新 2010年 10月 07日
 

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