展覧会
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執筆: カロンズネット編集
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公開日: 2009年 12月 21日 |
柴田敏雄は東京芸術大学で油画や版画を学んだ後、75 年からベルギーの王立アカデミーにて写真を学びます。帰国後、1980 年代後半より撮り始めた国内のダムや造成地のコンクリートに覆われた人工的な風景のモノクロ写真で注目を集め、それらをまとめた写真集「日本典型」で92 年に木村伊兵衛写真賞を受賞します。
1992 年にニューヨーク近代美術館で行われた「ニューフォトグラフィー8」に参加してからは、シカゴ現代写真美術館での個展やヒューストン美術館、ポンピドゥー・センターなどのグループ展に参加し、海外で精力的に活動を続け高い評価を受けてきましたが、昨年から今年にかけては、東京都写真美術館での国内の美術館での初の個展開催などで高い評価を得て、今年の秋には、二つのギャラリーで同時開催で個展を行い、未発表のモノクロ写真と近年から撮り始めたカラー写真の新作を同時に発表するなど、国内でも積極的な活動を再開し始めています。
上記のこれらの個展では、大型の作品が展示されその作品のスケールとともに改めて作品のクオリティの高さを鑑賞者に知っていただく機会となりました。今回の展覧会では、皆様により身近に柴田敏雄の作品に親しんでいただくために、精緻な諧調を間近で鑑賞いただけるカラー写真のコンタクトプリントを中心に展示いたします。
また、ブックショップでは、数年ぶりに国内から出版された2 冊の写真集や写真美術館での個展の際に出版された写真集などのほか、本展を記念したアーティストグッズの数々が店頭に並びます。
柴田 敏雄 略歴 1949年 東京に生まれる。 1974年 東京芸術大学大学院美術研究科絵画専門課程油画専攻(修士課程)終了。 1975年 ベルギー文部省より奨学金をうける。同ゲント市、王立アカデミー写真科入学、写真を始める。 1992年 第17回木村伊兵衛写真賞受賞。 2009年 日本写真協会賞作家賞、第25回東川賞国内作家賞受賞。
個展:東京都写真美術館、シカゴ現代美術館、スプレンゲル美術館、パリ国立写真センターなど、グループ展、作品収蔵もあわせて多数。
※全文提供: ユミコ チバ アソシエイツ
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最終更新 2010年 1月 22日 |