展覧会
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執筆: カロンズネット編集3
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公開日: 2012年 6月 11日 |
スプラウト・キュレーションでは6 月2日より、荻野僚介による個展「腕が当たったから窓を開けた」を開催いた します。 ペインター荻野僚介は1970 年生まれ。筆致や濃淡など、一切の主体の痕跡を消去するかのようなクールな抽象色 面は、それでいて、あえて具象に裏返ってみせたり、そのペインタリーな振る舞いの中には、時にユーモラスなス リルを孕みなつつ、独得な絵画空間を構成しています。 美大出身ではなく、いわゆる後発のアーティストですが、物語性やファンタジー、また美術史のコンテクストの引 用と脱構築を繰り返すアート・ゲームに阿らないそのアティチュードは、これまで徹底して貫かれています。 現在世界的に評価が高まる〈具体〉や〈もの派〉など「日本の戦後美術」。その評価の眼差しが、決して多文化主 義的な差異ではなく、何者にも阿らない孤高の精神性に向けられているとすれば、荻野こそがそうした精神性の真 の継承者なのかもしれません。荻野僚介はその意味でも今改めて注目すべき作家と言えるでしょう。 今回の個展では、昨年から新たに取り組み始めた、ドリッピングのシリーズを含む新作を中心に発表いたします。 この機会にぜひご高覧ください。
全文提供:スプラウト・キュレーション
会期:2012年6月2日(土)~2012年6月30日(土) 時間:12:00 - 19:00 休日:日・月・祝 会場:スプラウト・キュレーション
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最終更新 2012年 6月 02日 |