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鈴木理恵 展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 5月 12日

画像提供:アートスペース虹
Copyright© Rie Suzuki

作家コメント
非結晶の石膏を幾重にも塗り重ねて、磨くことで現れてくる表面にとても興味を持ちました。

鈴木理恵
1985年 福島県生まれ
2010年  京都教育大学大学院美術教育専修修了

2007年 グループ展 ギャラリーBe京都/京都
2007年 グループ展 大学コンソーシアム京都芸術系大学合同作品展 立誠小学校/京都
2008年 グループ展 「ボール展」 海岸通りギャラリーCASO/大阪
2009年 グループ展 「Zeige Deine Wunde」Anatomieinstitute/ドイツ
2010年 グループ展 「しごと展」 京都教育大学ギャラリーあなぐら/京都
2011年 グループ展 「更なる余白」 京都教育大学ギャラリーあなぐら/京都

※全文提供: アートスペース虹


会期: 2011年6月21日 (火)-2011年6月26日(日)
会場: アートスペース虹

最終更新 2011年 6月 21日
 

編集部ノート    執筆:平田 剛志


画像提供:アートスペース虹
Copyright© Rie Suzuki

    これまで黒一色や青一色に見えるミニマルな絵画は数多くあった。だが、それらは色彩を見せるという点では、伝統的な絵画の仕事だろう。
    鈴木理恵の初個展で展示される作品もまた、白一色に見える。だが、作品タイトル『麻布の上に、二水石膏』、『シーティングの上に、二水石膏』を見ると、絵画技法の知識がある者ならこれは色を着彩した絵画ではなく、これから色が塗られるはずの下地だということに気づくだろう。
    その制作工程は、タイトル通り「麻布の上に、二水石膏(非結晶の石膏)」を塗り重ね、5層ごとに研磨する作業を6回(計30回)繰り返し、最後に目の異なるサンドペーパーで表面を磨くという工程である。その結果、画面はつるつるに磨き上げられ、白く美しい絵画が現れるのである。見る角度によっては、磨き上げられた白い平面が鏡面のように外界を写しだし、画面の変化が楽しめる。
    本展で絵画の下地そのものの純度を提示した鈴木。今後、その下地にどんな色が塗られていくのか、期待したい。


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