A woodblock print exhibition of Munenori MAKINO |
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Published: October 18 2012 |
昇華し続ける、伝統木版画の美
日 本が世界に誇る伝統芸術の浮世絵木版画。牧野宗則は、かつて絵師・彫師・摺師が分業にしていた全ての工程をたった一人で手掛ける現代木版画家です。北斎や 広重といった江戸の浮世絵師たちの精神を受け継ぎつつも、創作版画を融合させた牧野は、1 枚を完成させるのに時に40 回以上摺ることもあります。まさに圧巻と言えるその高度なテクニックによって生みだされる色鮮やかな木版画は、伝統と革新の両面を備えるもので、2003 年には文化庁長官表彰を受賞するなど高い評価を受けてきました。 霊峰富士の裾野にアトリエを構え、自然の中で制作される版画は、生き生きとした生命の輝き、人間は自然に包含されている、自然と対話する喜びを私たちに 改めて喚起させてくれるのです。
待 望のBunkamura 7 度目の個展となる本展では、前回の展覧会以前に制作された木版画を展示するとともに、新作3 点を発表いたします。新作のうちの一つである「花ごよみ」は、色とりどりの四季を悠々と感じさせ、富士の裾野に咲く花々が空へ流れていく様子はまるで天の 川のようです。眼前に広がる多彩な自然、響き渡る音、花々の美しい香りが十二分に心地よさを味わわせてくれます。
さらに近年意欲的に創作しているブロックス・アート® は、丹精込めて、また命を吹き込みながら彫りあげた版木を組み合わせたものです。版木の中でも美しい部分のみを使用した、世界にたった一つだけの作品をお楽しみ下さい。
[作家プロフィール] 牧野宗則 1940 静岡県生まれ 1955 伝統浮世絵木版に強い関心を持ち、東京や京都の職人を訪ねる 1958 木版画摺師小川文彦・松本節太郎・佐々木茂ら多くの職人から伝統木版画の技術を学び、20年の歳月をかけて高度な技法を修得していく 1977 この頃より全国各地で個展開催 1989 第1回川村賞受賞 / 川村文化振興財団 1992 個展 / 浮世絵太田記念美術館, 東京(以降’99、’09開催) 1993 NHK「土曜・美の朝」放映 NHK・BSテレビ生紀行「豊饒の干潟を描く」放映 1994 静岡県文化奨励賞受賞 1997 「棟方志功・牧野宗則二人展」/ 長崎・佐賀・熊本・大分・宮崎・鹿児島 1999 個展 / Bunkamura Gallery(以降’02、’04、’06、’08、’10開催) 2001 静岡市教育文化功労賞受賞 2003 文化庁長官表彰受賞 2004 版木を組み合わせて制作する作品「ブロックスアートR」を発表 2009 富士山静岡空港ロビーに大型陶板壁画「いのちの花」を制作 2010 個展 / ニッポンクラブ, ニューヨーク
アーティスト・トーク開催 11/3(土)・11/10(土) 各日14:00~14:30
全文提供:Bunkamura Gallery
会期:Sat. November 3 - Tue. November 13, 2012 時間:10:00~19:30 会場:Bunkamura Gallery
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Last Updated on November 03 2012 |