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SPACE OURSELVES
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 4月 23日

柱のあいだのベンチ/ 中村竜治建築設計事務所
画像提供:LABORATORY / radlab.

オルタナティヴラボ「radlab.」を拠点とする建築ギャラリープロジェクト「rep - radlab. exhibition project」、初のグループ展企画。

「SPACE OURSELVES」とは建築を設計する専門家だけでなくその場所で生活し日々の営みを行うすべての人=私たちによって生み出され、または発見され、あるいは実践されていく空間のあり方を意味しています。今回はこのコンセプトにそって14名の建築家から届けられた建築のかたちを模型作品を通じて紹介します。

参加建築家
青木健/PLAY 建築都市人間デザイン研究所
梅原悟/UME architects
大室佑介/大室佑介アトリエ
近藤哲雄/近藤哲雄建築設計事務所
島田陽/タトアーキテクツ/島田陽建築設計事務所
白須寛規/design SU
木村吉成、松本尚子/木村松本建築設計事務所
中村竜治/中村竜治建築設計事務所
西山広志、奥平桂子/NO ARCHITECTS
福士譲、福士美奈子/フクシアンドフクシ
藤田雄介/CAMP DESIGN INC.
前田茂樹/前田茂樹建築設計事務所
元木大輔/DAISUKE MOTOGI ARCHITECTURE
米澤隆/HAP+associates

開催にあたって
SPACE OURSELVES・・・私たち自身(の、による、のため)空間とは、建築を設計する専門家だけでなくその場所で生活し日々の営みを行うすべての人=私たちによって生み出され、または発見され、あるいは実践されていく空間のあり方を意味しています。

そのような空間の状態を起こし、手助けする建築はどんなかたちをしているのでしょうか。それはみんなのものであり、公共の建築ですが、いわゆる公共建築と呼ばれるものではないでしょう。なぜならそれは、単に公のお金で建てられている、あるいは、大規模である、または、誰に/何にでも使える、ということを言っているにすぎないからです。あらかじめ誰かから与えられる公共ではなく、みんなの喜びを自らの喜びと感じるという意識のもと、「私たち」自身の実践によって生み出されていく公共。これがいかにあり得るかを考え、そこに根付く建築を考えること。それが生みだす場との応答の中で、人々が日々の生活空間のあり方を想像し実践する、そのような状態にある都市や街は、人々がいきいきと生活の豊かさを創造していく場所になるのではないでしょうか。

本企画は、2011年3月11日に発生した大震災後の復興プロセスの中で建築にできるひとつの提案ともなり得ると考えています。今後被災地では、多くの方々が住み慣れた家やコミュニティを離れ、一時的な住まいに移られます。元あった住民同士のつながりを維持し、あるいは元々なかったそのつながりをつくり、これから街を再建していく上で、住民みずからが自分たちの街の姿を想像し、その創造に参加していく感覚をいかに育んでいくのか。もちろんこの問いは建築的にのみ解かれるものではありません。しかし、本展覧会のテーマは、この問いへと建築的なところから応えるひとつの試みとしてもあり得るのではないでしょうか。建築がそこに住む人々の活動に寄り添い、励まし、復興に向けて未来の空間を紡いでいく起点となることを願っています。

※全文提供:LABORATORY / radlab.


会期: 2011年4月28日(木)-2011年5月15日(日)
会場: LABORATORY / radlab.
レセプション: 2011年4月30日(土)18:00~
ギャラリートーク: 2011年5月8日(日)・5月15日(日)17:00~

最終更新 2011年 4月 28日
 

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