三宅砂織:realities or artifacts |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 8月 28日 |
三宅は知覚と感情との繊細な相互関係に深い興味を持ち、これまでに版画や写真、ドローイングなど多様な表現技法を用いて、観る者を画中へと誘う、繊細で幻想的な作品を数多く制作してきました。 特にこの数年は、ドローイングを複数枚の透明フィルムに直接描き、さらにビーズなどのオブジェを配置して重ね合わせ、印画紙に焼き付ける「フォトグラム」という写真技法を用いた作品を集中的に制作。時代や地域、状況の異なるイメージをつなぎ合わせ、そこにフィルムとフイルムの間に生じる隙間を光のズレとして画面に取り込み、独特の浮遊感と空間性を獲得したその作品は、一般の鑑賞者はもとより、多くの美術関係者から高い評価を得ています。昨年の「VOCA展 2010」で同タイプの作品が大賞となるVOCA賞を受賞したことは、まだ記憶に新しいかと存じます。 今回の個展では、引き続きフォトグラムでの作品を中心に、広い画廊空間全体を一つの心的風景の場と見立て、個々の作品としても、またインスタレーションとしても成立する、大規模な展示を予定しています。 オープニング当日には、「VOCA展2010」で三宅を推薦した出原均氏(兵庫県立美術館学芸員)をお招きして、今展での試みをはじめ、三宅作品の魅力について、作家との対談形式でじっくり語っていただきます。 -Artist’s Statement- 全文提供: ギャラリーノマル 会期: 2011年9月17日(土)-2011年10月15日(土) |
最終更新 2011年 9月 17日 |