展覧会
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執筆: カロンズネット編集3
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公開日: 2014年 4月 04日 |
初日、毎週土曜日は作家在廊しております。 森裕子は1982年に千葉で生まれ、幼少期を大阪で過ごし、中学生まで愛知県で育ちました。 2007年に初の個展をトーキョーワンダーサイト本郷で開催した後、国内外で発表を続け、今回で3年ぶり、5回目の個展となります。 昨年、今年と損保ジャパン美術賞展にも出品しています。 今回、キャンバスの新作約15~20点、水彩紙に黒一色で描いた50号の二枚組作品と共に、少しずつ見え方が変わることを確かめるように毎日数枚、紙に描きとめてきた365日分の作品も展示いたします。作家の三年間の葛藤と喜びをつめこんだ展示を、是非ご高覧ください。
[作家コメント] 私たちはそれぞれの景色の中を歩き、それぞれの色を見ています。 他の人には見えない色もあります。 自分にはわからない色もあります。 相手には見えてないことを、なぜ見えないのだと言って一人苛立ち、 前まで見えていたはずのものが突然自分だけ見えなくなったり、見えなかったものが見えるようになったりします。 人と何かを共感できる瞬間というのは、奇跡に近いことなのかもしれません。
「マリーの部屋」とは1982年に哲学者フランク・ジャクソンによって提示された思考実験です。 白黒の部屋で生まれ育ったスーパー科学者マリーが、部屋から出てはじめて色のある世界にふれた時、何か新しいことを知るのか? マリーが何か新しいことを学ぶとしたら、クオリアが存在するということになるー
クオリアとは主観的に体験される様々な質感のことで、あの空の青さーあの夕日の赤い感じーなどの「あの感じ」のことです。
偶然にも、この思考実験の発表された年は私の生まれた年でした。 色のある世界にふれた後のマリーの部屋は、言葉では説明できない感動の一つ一つ、それぞれのクオリアを集めるように、色とりどりのもので溢れたでしょう。 紙に黒一色の水彩絵具で描いていた時期がしばらく続いた後、 色に溢れた部屋をキャンバスに表現し始めた時の自分と、白黒の部屋を出た後のマリーが重なり、 展示タイトルを「マリーの部屋と紫の花のクオリア」としました。
森 裕子
オープニングレセプション: 4月5日(土) 18:00 -
全文提供:Ohshima Fine Art
会期:2014年4月5日(土)~2014年4月26日(土) 時間:13:00 - 19:00 休日:日~火曜・祝日 会場:Ohshima Fine Art
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最終更新 2014年 4月 05日 |