展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2018年 1月 12日 |
興梠は、制作過程において、どう描くかを迷うことや悩んだりする事が殆どない。予め綿密なイメージがあり、頭の中で描く手順や幾層もの段階を事前に認識した上で制作を進め、実際にイメージ通りの絵になるという。それは、興梠が学部は油画だが、大学院で版画を学んだことに由来するのかもしれない。 また、興梠は、普段の生活において、私達が見落としがちな風景やモノや現象を常に捉えている。それらの一つ一つが彼の絵画に影響を与え、また反映されている。興梠の絵画は論理的に構築されているが、絵画が故に彼の言葉にならない感性によって成立していると言えよう。 本展は、興梠のイメージを生み出す素子とも言える、水彩、版画、ドローイング、点描、鉛筆画、写真と、その層の重なりとなる油彩画を用いて、ギャラリーの空間で絵画の構造を詳らかにしようという展覧会である。2017年の成山画廊での個展「HIVE」の作品と新作で構成し、更なる進化を試みる。肌の下と直訳もできるタイトルは、成句で「本心」「内実」といった意味合いである。解体され、構造が露わになり、空間で再構築された「絵画」から、我々は興梠の絵画制作そのものを追体験できるだろう。 Yoshimi Arts
http://www.yoshimiarts.com/exhibition/20180127_Yugo_Kohrogi-Under_the_Skin.html
全文提供:Yoshimi Arts
会期:2018年1月27日(土) 〜 2018年2月18日(日) 時間:11:00-19:00 休日:火・水 会場:Yoshimi Arts
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最終更新 2018年 1月 27日 |