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木全佑輔:Vacant Analogy
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 6月 22日

「 keitai 」 2012年 133×164cm 白亜地、油彩

ますますご清栄のことと心よりお慶び申し上げます、  木全佑輔は今年、清須市はるひ美術館でのはるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズにて大作を数多く展示し、その世界観を観せました。 ワンダーシード2009やトーキョーワンダーウォール2010入選など確実に評価を 得てきました。透明感のある青を使った闇の表現や分厚く絵の具を盛り上げて タッチを活かして描かれた光の表現は、絵画の物質的な側面にふれると同時に、 夢物語のような既視感を誘い不思議な空虚感をも感じさせます。 今展では、約300号サイズの新作など見応えのある木全の世界がご鑑賞いただけます。 是非この機会に木全佑輔の世界をご高覧ください。 (ギャラリ―M)

[作家コメント]
私たちの日常は、時間や空間に制約されていて、その制約を受け入れることで私たちは様 々なものを認識することができる。 目の前にいるあなたは、違うものであり私ではない。 昨日の私はそのまま今の私であり、そのまま変わることなく明日の私と引き続き同じ人物 のはずなのである。 時間と空間が溶け出したとき、私たちはその認識、境界線に破綻が起きる。 私がこのような思考を巡らす所以には、姿、形が似た双子として生まれ育ち、まるで合わ せ鏡のように寄り添った事で自分と他者の境界線が曖昧になっていた感覚の名残からきて いるのかもしれない。 作品は日常の集積であり、モチーフとなる過去の体験や小説、歴史など、ふっとした瞬間 何の脈絡もなかった事でさえ 頭の何処かと繋がり、繰り返し思考に現れる。 日常自体が変容し続けていき、画面上で再構成され、異なる日常や時間軸を持った揺らぎ のある場面が、一つの絵画として画面上で成立する。 そして鑑賞者が私の絵画を観て、追体験し、そこからまた導き出す各々のアナロジーに思 い巡らせてもらえたら幸いです。 ※アナロジー=特定の事物に基づく情報を、他の特定の事物へ、それらの間の何らかの類 似に基づいて適用する認知過程である。空を見て、雲が何かの形に見えた。 2012.4 木全 祐輔

[作家プロフィール]
木全 佑輔  Yusuke Kimata

1985年 愛知県生まれ
2011年 愛知県立芸術大学 美術科 油画専攻 卒業
2012年 愛知県立芸術大学美術研究科 博士前期課程 2年 油画・版画領域在籍

group exhibition
2008年 「デュッセルドルフ交換ドローイング」デュッセルドルフ美術大学/ドイツ
2009年 「第6回はるひ絵画トリエンナーレ作品展」清須市はるひ美術館/清須
2009年 「From the Sound To the Sound」愛知県立芸術大学/長久手
2009年 「ワンダーシード2009」トーキョーワンダーサイト渋谷/東京
2009年 「5STORKS」愛知県立芸術大学/長久手
2010年 「ふぉあぼーる」名古屋市民ギャラリー矢田/名古屋
2010年 「トーキョーワンダーウォール2010入選作品展」東京都現代美術館/東京
2010年 「1000hinten」hinten/名古屋
2011年 「愛知芸術大学 平成23年度卒業・修了制作展」愛知芸術文化センター/名古屋
2011年 「博士前期課程1年〔油画・版画領域〕研究発表展」愛知県立芸術大学/長久手
2011年 「絵の回路」Gallery G 名古屋市民ギャラリー矢田 /名古屋
2011年 「第2回Dアートビエンナーレ展」ダイテックサカエビル/名古屋

solo exhibition
2012年 「はるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズ vol.69 木全佑輔展」

award
2009年 「第6回はるひ絵画トリエンナーレ」賞候補
2009年 「ワンダーシード2009」入選
2010年 「トーキョーワンダーウォール2010」入選

※ オープニングパーティ 6月17日 17:00-


全文提供:ギャラリーM
会期:2012年6月17日(日)~2012年7月22日(日)
時間:11:00~19:00
休日:月、火 (6/23休廊)
会場:ギャラリーM
最終更新 2012年 6月 17日
 

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