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三浦健:「幸福画報」-富と豊かさの理性的認識を目指して-
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 2月 25日

《旅行に行った》728×1030mm|キャンパス・油彩 画像提供:ギャラリー58 copy right(c) Takeshi MIURA

三浦健は1983年神奈川県生まれ。2008年和光大学表現学部芸術学科卒業。今回当ギャラリーで初めての個展となります。 三浦は、世間一般的に「幸福」と云われるイメージをアイロニカルに描き、「幸福」とは一体何なのかを問いかける作品を発表しています。個人の価値観によっても全く異なる「幸福」「豊かさ」の、標準的なイメージとは一体どういうものか。作品には、幼稚園の卒園式、結婚、家電の購入、車、犬を飼うことなどが描かれ、ハレの日の象徴、紅白幕をイメージしたストライプが背景に広がっています。しかしそこにいる人々の顔はどれも皆、どす黒い表情をしてこちらを向いています。 それら幸福のイメージは、「貧しさや不幸といった否定的概念を恐れて、豊かさ・幸せといった肯定的概念を実現していくこと」でもあると定義し、「社会的な慣習や制度の持つ張子のような薄い馬鹿馬鹿しさ、豊かさの背景として必然の『富』の存在、個人の主体性と文化の重層した複雑な関係性を、“ありふれた幸福像”を通して描く」と語っています。 このたびの個展では、200号を中心に6点の油彩を展示いたします。

【作家コメント】
私は主に油彩で絵画を制作しています。絵画は情報媒体です。
媒体する情報は、自己と他者、互いに独立した特殊同士が関わりあう社会生活において、それを営む一市民の知的、情的、様々な何かです。
また、それは、最終的に他者へ何かしらのいい影響を与えることを目標としています。
作品の制作やその展示にあたって、それが誰かの思考や思索あるいは

なにか行動のきっかけと言えば少し大げさですが、一因子になるようなものにしたいと考えています。
今回のテーマは幸福、特に個人にとっての富や豊かさとは何なのかということです。

【プロフィール】
1983年 神奈川県生まれ
2004年 國學院大学文学部史学科中途退学
2008年 和光大学表現学部芸術学科卒業
2008年 「幸福画報」‐小市民主的思考パラダイムへの称賛と批判の全てをこめて 展 フタバ画廊(東京) ※全文提供: ギャラリー58

最終更新 2010年 3月 08日
 

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