ハイパーリアリズム |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集3 |
公開日: 2012年 11月 16日 |
ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アートでは2012年の締めくくりとなる「Hyperrealism:ハイパーリアリズム」を11月15日(木)から2013年1月26日(土)まで開催いたします。 展覧会初日の11月15日(木)には夕方6時30分から、弊廊ディレクターの佐竹昌一郎と、展示作家の一人であるジョン・カセールの作品をはじめ、性愛の文化史に造詣の深い伴田良輔氏、ならびに作家のサイトウマコト氏をお迎えして、特別トークセッションを予定しております。 展覧会の題名となっている「ハイパーリアリズム」とは、絵画や彫刻にみられる表現方法のひとつとして、写実主義とも訳されるリアリズムやフォトリアリズムのより発展した形と捉えられています。ハイパーリアリズムの作家は卓抜した描写と造形を用いて、細部へたぐいまれなる情熱を注ぎ込み「本物」そっくりな作品を創り出します。 この展覧会ではアメリカ人作家のジョン・カセール(1920-1999)やメル・ラモス(1935-)といった、世界で高い評価を受けるハイパーリアリズムの作家による作品を主軸としております。それぞれの作家による「本物らしさ」を求める姿勢や手法は多様であり、例えばイタリア出身のロバート・ベルナルディ(1974-)はあたかも写真を見ているかのような静物画を描き、ジョン・デ・アンドレア(1941-)は若い女性をそっくりそのまま等身大にかたどり、モデルの皮膚に残るうっすらとした日焼けや産毛までも再現しています。 「ハイパーリアリズム」と呼ばれる作品には、わたしたちがふだん目で見て認識するその「知覚」の過程を揺るがす魔力があります。デ・アンドレアやカセール、そしてラモスの創り出す女性たちの肌の質感をみて、わたしたちはたやすく「本物らしさ」を思い描き、見ることの悦楽にひたることができます。ところが作品をつぶさに見ると、その肌の表面は人の手によって描かれ作られていることが明らかになります。この展覧会ではハイパーリアリズムの作品を通して、それぞれの作家による「本物」らしくあることへの探究と、それに対置する「本物」でないからこそ表現可能な作家の創造性という対極へ、みなさまをお誘いいたします。 何卒ご高覧頂けますよう、お願い申し上げます。 特別トークセッション : 11月15日(木)18時30分より(20時頃終了予定) 全文提供:ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート
会期:2012年11月15日(木)~2013年1月26日(土) |
最終更新 2012年 11月 15日 |